中国本土の新型コロナ新規市中感染者数が2ヶ月半ぶり3千人超に…内モンゴル自治区が933人で最多、広東省でも459人=11/2

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株の流入を受け、上海や北京といった主要都市を含む一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が11月3日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月2日の中国本土における新規市中感染確認者数は531人(前日から122人増)だったとのこと。内訳は内モンゴル自治区192人、広東省103人、福建省52人、河南省35人、北京市28人、山西省28人、新疆ウイグル自治区25人、陝西省17人、重慶市10人、四川省9人、黒竜江省6人、山東省6人、湖南省5人、江蘇省4人、雲南省4人、青海省3人、寧夏回族自治区2人、天津市1人、上海市1人。このうち福建省の37人、広東省の34人、北京市の5人、山西省の4人、重慶市の2人、四川省の2人、陝西省の2人、内モンゴル自治区の1人の計87人が無症状から感染確認へ転じた事案。

 市中の無症状感染例は2669人(前日から323人増)。内訳は内モンゴル自治区741人、新疆ウイグル自治区376人、広東省356人、黒竜江省191人、河南省141人、湖南省125人、青海省108人、山東省95人、福建省84人、湖北省77人、甘粛省59人、山西省58人、雲南省50人、河北省46人、四川省36人、陝西省33人、遼寧省23人、江蘇省18人、吉林省11人、天津市10人、重慶市7人、安徽省6人、寧夏回族自治区6人、チベット自治区5人、北京市3人、上海市2人、広西チワン族自治区1人、貴州省1人。

 無症状を含む新規感染者数は3200人で、7日連続増。また、今年8月17日以来、およそ2ヶ月半ぶりに3千人超となった。

 11月2日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は5164人(うち輸入性が523人)で、重症者は27人(輸入性ゼロ)。無症状の患者2万3516人(輸入性1093人)が医学観察下にあるとのこと。

 11月2日に新規感染例の報告があった省市区の数は全31のうち28で、前日と同数。このうち3桁となったのは内モンゴル自治区(933人)、広東省(459人)、新疆ウイグル自治区(401人)、黒竜江省(196人)、河南省(176人)、福建省(136人)、湖南省(130人)、青海省(111人)、山東省(101人)の9省区。依然として多くの省市区で患者が出現する状況が続く。

 香港・マカオに隣接する広東省では、しばらく落ち着いた状況が続いた後、8月初旬以降は連日複数の感染例が出現している状況。2日の新規感染者数は前日から36人増の459人で、7日連続で3桁に。このうち広州市からの報告例が383人に上り、海珠区と南沙区では3日に全民PCR検査によるスクリーニングが実施される予定。省内その他は深圳市、珠海市、仏山市などからの報告例。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港では昨年末から流行第5波が続いており、直近の単日新規感染者数は5千人前後で推移。9月26日からは入境時の義務的隔離検疫も不要となり、事実上ウィズコロナに転換したといえる。マカオについては長期にわたって市中感染確認数ゼロの落ち着いた状態を維持。こちらは中国本土に倣ってゼロコロナ政策を堅持する方針を示している。なお、マカオ市中では10月26日以降、相次いで陽性者が出現しており、当局はいずれも珠海市から流入した輸入性あるいは輸入関連性事案との見方を示している。11月1〜2日に実施された全民PCR検査結果はすべて陰性だが、安全性を担保することを理由に4〜5日にかけて再実施が予定されている。

中国広東省広州市内にある高層ビル(資料)—本紙撮影

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