牛乳プリン「義順」、ヴェネチアン進出へ

約250年の歴史を持つマカオ名物牛乳プリンの老舗「義順」が今年5月にもヴェネチアンマカオへ出店する計画があることが分かった。

7日付地元有力紙「澳門日報」が報じた。義順の責任者羅東源氏によると、カジノリゾート施設の家賃は非常に高く総投資額が150万パタカに達する上、フードコートでは競合も多いとしながらも、人の流れが多く、旅客の消費力も高いことから、業務拡大に向けたチャレンジとして位置づける。

ヴェネチアンマカオは開業前にも好条件での進出を要請してきた経緯があるが、当時は人手不足で応じることができなかったという。近年になり人手に余裕が出てきたことから、ここ数か月に渡り再度店舗の拡大を検討した結果、複数のカジノリゾートの中からヴェネチアンへの進出を選択した。

近年、マカオの観光関連産業が活況を呈し、店舗家賃も高騰している中、カジノリゾートへの進出は容易なことではない。実用面積200平方スクエアの店舗スペースの月額家賃が15万パタカ(150万円)の3年契約で、利益はカジノリゾート運営企業との折半という条件。光熱費、人件費を加えると、1日当たり2万パタカの売上が必要になる計算という。なお、現在、主力商品の牛乳プリンは一杯22パタカ。しかし、強豪ひしめくセナド広場周辺と比較してフードコートは「一業種一社」の原則もあり、訪れる旅行客の数、消費能力ともに魅力的との見方だ。売上は未知数だが、人の流れの多い場所への出店により、ブランド知名度の向上にも役立てたいとの考えもあるとのこと。

セナド広場周辺に複数店舗を展開する「義順」―本紙撮影

セナド広場周辺に複数店舗を展開する「義順」―本紙撮影


ヴェネチアンマカオ(資料)―本紙撮影

ヴェネチアンマカオ(資料)―本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ政府海事・水務局(DSAMA)は7月14日、同日午前9時半頃、マカオ半島北西の林茂塘にある…
  2.  マカオ観光のハイライトとしてすっかり定着した世界遺産めぐり。マカオ半島中央の旧市街地に点在する3…
  3.  マカオ半島新口岸地区にあるニューオリエントランドマークホテル(新東方置地酒店)のボールルームで7…
  4.  このほどマカオ政府財政局が公表した最新の財政収支資料によれば、今年(2025年)1〜6月累計の歳…
  5.  マカオ政府教育・青年発展局(DSEDJ)は7月12日、マカオ特別行政区政府と中国人民解放軍駐マカ…

ピックアップ記事

  1.  今年(2025年)に入って以降、マカオ政府が新交通システム「マカオLRT」の新路線計画を相次いで…
  2.  マカオ政府旅遊局(MGTO)は4月29日、国際旅客誘致策の一環として昨年(2024年)実施した香…
  3.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  4.  マカオ政府は6月9日午後5時からマカオ政府本部ビルで特別会見を行い、SJMリゾーツ社、メルコリゾ…
  5.  仏ミシュラン社は3月13日、香港・マカオでも高い知名度と信頼性を誇る人気グルメガイド「ミシュラン…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…

イベントカレンダー

7月 2025
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31    
« 6月   8月 »
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年7月号
(vol.145)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun