中国本土の新型コロナ新規市中感染者数は736人…6割超がオミクロンBA.5.1.3の流行出現の海南省=8/6

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株及びその亜種(いわゆる「ステルスオミクロン」等)の流入を受け、上海や北京など一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が8月7日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月6日の中国本土における新規市中感染確認者数は337人(前日から27人増)だったとのこと。内訳は海南省297人、内モンゴル自治区12人、広東省12人、重慶市5人、浙江省3人、広西チワン族自治区3人、北京市1人、江蘇省1人、河南省1人、湖南省1人、貴州省1人。このうち海南省の26人、北京市の1人、浙江省の1人、貴州省の1人の計29人が無症状から感染確認へ転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは295日連続で、3日連続3桁となった。

 市中の無症状感染例は399人(前日から124人増)。内訳は海南省186人、浙江省69人、新疆ウイグル自治区52人、河南省30人、広西チワン族自治区19人、新疆生産建設兵団8人、甘粛省7人、河北省5人、広東省5人、内モンゴル自治区4人、山東省4人、湖南省3人、吉林省2人、重慶市2人、四川省2人、貴州省1人。

 無症状を含む新規感染者数は736人で、4日連続増となった。

 8月6日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は2009人(うち輸入性が597人)で、重症者は2人(輸入性2人)。無症状の患者5041人(輸入性645人)が医学観察下にあるとのこと。

 省区市別で最多となったのは海南省で、全体の6割超を占める483人。同省では8月2日以降に三亜市を中心に感染例が急増し、オミクロンBA.5.1.3の流行であることが発表されている。三亜市では6日午前6時から準ロックダウンに相当する静態管理下にあり、今回の流行が始まって以来の累計感染者数は828人に上っている。海南省はリゾート地として知られるが、目下およそ3.2万人の旅客が三亜市内に滞留しているという。

 香港・マカオに隣接する広東省では、近日落ち着いた状況が続いたが、5日(13人)、6日(17人)にかけて2日連続で2桁の感染例が出現。6日の感染者のうち3人がマカオと隣接する珠海市(斗門区)で出現したケース。残りは広州市、湛江市、茂名市、汕頭市で、すべて隔離対象の中から発見に至ったケースとのこと。

 また、浙江省での流行がオミクロンBA.5.2によるものであることもあきらかとなったが、感染経路は判明しており、省外から流入したものとみられるとしている。他にも各地で再流行が散発しており、ウイルス型もさまざま。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に市中感染確認数の緩やかなリバウンドが続き、直近では4〜5千前後(輸入性含む)となっている。マカオでは6月中旬から市中でオミクロンBA.5.1の流行が続き、累計1800人超に達した。ただし、全市民を対象とした高頻度のPCR検査及び迅速抗原検査によるスクリーニングと準ロックダウンともいえる厳格な防疫措置を講じて対応した結果、8月1日までにゼロコロナ状態を実現。マカオと広東省珠海市との間では、3日午後6時から条件付きの隔離検疫免除による相互往来が約1ヶ月半ぶりに再開した。

中国広東省広州市内にある高層ビル(資料)—本紙撮影

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