2月訪マカオ旅客数1.2%減の264.4万人…中国本土旅客の落ち込み響く=宿泊伴う旅客は7.9%増

マカオは人口64万人、面積30平方キロという小さな街だが、世界遺産やカジノを核とした大型IR(統合型リゾート)に加え、マカオグランプリをはじめとした国際イベントが数多く開催されるアジア有数の観光都市として知られる。

マカオ政府統計調査局は3月23日、今年(2016年)2月の訪マカオ旅客数統計を公表。旅客数は延べ(以下同)264万4289人で、前年の同じ月から1.2%の減少、前月から8.1%の増加となった。

なお、日帰り旅客は前年同月から7.6%減の145万4944人、宿泊を伴う旅客は7.9%増の118万9345人で、差が縮小した。旅客の平均滞在時間も前年同月から0.2日増の1.1日に。このうち、日帰り旅客の滞在時間は0.2日で変わらずだったが、宿泊を伴う旅客では0.3日増の2.1日となった。近年、マカオでは新ホテルの開業が相次いだことから客室の供給増が顕著。ホテル間の価格競争が進み、値ごろ感が出たことで需要を喚起したものとみられる。

2月の訪マカオ旅客のうち、居住地別で最多だったのは中国本土旅客で、前年同月から5.2%減の179万9522人。このうち、個人旅客は11.5%減の100万9546人だった。中国本土旅客が全体に占める割合は68.1%。

その他の主要居住地では、人数が多い順に香港が4.8%増の54万8080人、台湾が16.6%増の8万6477人、韓国が12.0%増の6万3013人、フィリピンが15.5%増の2万1521人、日本が24.5%増の2万897人といずれもプラスだった。

2月は中国本土の大型連休にあたる春節ゴールデンウィークがあった。マカオ治安警察局の統計によれば、春節(2月8日)を挟む7日間(2月7〜13日)の訪マカオ旅客数は前年の同じ時期から4.7%増の約108万人だった。また、マカオ政府旅遊局が公式ウェブサイトに掲載した資料によると、中国本土旅客が4.3%増の79万3598人で、全体の73.7%を占めた。

今年1〜2月の累計訪マカオ旅客数は509万165人で、前年同期との比較で1.0%減。このうち、中国本土旅客は3.1%減の345万8156人で、全体の67.9%を占めた。

春節ゴールデンウィーク中、マカオの観光名所周辺は多くの旅客で賑わった=2月8日、セナド広場(写真:GCS)

春節ゴールデンウィーク中、マカオの観光名所周辺は多くの旅客で賑わった=2月8日、セナド広場(写真:GCS)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  アフターコロナ初年となったマカオの昨年(2023年)通期のカジノ売上(粗収益、Gross Gam…
  2.  マカオ・コタイ地区にある統合型リゾート(IR)ギャラクシーマカオのイーストスクエアで4月24日、…
  3.  マカオ治安警察局は4月24日、同月22日に路線バスの車内で乗り合わせていた20代の女性の臀部に下…
  4.  マカオ政府旅遊局(MGTO)は4月24日、マカオ半島新口岸地区にあるマカオグランプリ博物館でレゴ…
  5.  マカオ政府衛生局は4月23日夜、マカオで「人食いバクテリア」と呼ばれる細菌のひとつ、ビブリオ・バ…

ピックアップ記事

  1.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  2.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  3.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  4.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  5.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun