マカオ税関と治安警察局が運び屋向け密輸品供給拠点摘発…目薬1429パック発見

 澳門海關(マカオ税関)は12月13日、関連部門と情報交流及び法執行計画を通じ、「水客」と呼ばれる違法な越境運搬行為(いわゆる”運び屋”)に対する取り締まり体制を強化して臨む中、治安警察局が発見したマカオ半島北部所在のビル内で運び屋向け商品供給拠点とみられる1ヶ所について、同月12日に合同で摘発を実施したと発表。

 税関によれば、摘発対象となった場所には現場責任者の中国人(中国本土居民)の女(42)と”運び屋”の男女が6人がおり、中から目薬1429パック、市価およそ43万パタカ(日本円換算:約837万円)相当を発見したとのこと。

密輸品供給拠点に対する摘発の様子=2025年12月12日(写真:澳門海關)

 税関の調べに対し、現場責任者の女は当該貨物の仕入れ元を証明する書類を提示できず、同局はこの女が”運び屋”を組織してマカオから中国本土へハンドキャリー方式で密輸出することにより法執行機関による規制逃れを図ったとして、「対外貿易法」違反で行政違法手続きに着手。また、治安警察局がこの女について滞在ステイタスに不相応な活動に従事したとして治安警察局が起訴し、この場所が営業許可証なしで開設・運営がなされていたことも判明したため、財政局がフォローアップを進めているという。なお、”運び屋”は全員マカオで就労する非マカオ籍の者らで、治安警察局が外地労働者雇用法の規定により筆録を行ったとした。

 アフターコロナでマカオと外地の往来が正常化した一昨年(2023年)の年初以来、マカオでは運び屋が絡む密輸事案の摘発が頻発している。

 税関は本件を受け、市民に対して報酬を目当てに運び屋行為へ従事しないよう重ねて呼びかけを行うとともに、今後も関係各部門と情報交流及び合同取り締まりを継続しながら全力を挙げて運び屋行為の撲滅に取り組む考えを示した。

密輸品供給拠点に対する摘発の様子=2025年12月12日(写真:澳門海關)

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