マカオ、カジノ低迷長期化も失業率1%台を維持=15年12月〜16年2月期雇用統計

マカオ政府統計調査局が3月29日に発表した最新の雇用統計によると、2015年12月〜2016年2月期の総体失業率は前回調査(2015年11月〜2016年1月期)と同水準の1.9%だった。不完全雇用率は0.1ポイント上昇の0.5%。

マカオの失業率は2015年2〜4月期まで史上最良水準の1.7%を16期連続で維持した後、3〜5月期から5〜6月期まで3期連続で1.8%、6〜8月期以降は1.9%に後退している。

2015年12〜2016年2月期の労働人口は39.78万人、労働参加率は72.5%。このうち、就業人口は39.04万人で前回調査時から100人の微増だった。

失業人口は前回調査時から300人減少の7400人。このうち、初めて職探しをする新増労働力の占める割合は3.0ポイント下落の6.9%。

前年の同じ時期との比較では、労働参加率が1.6ポイント下落、失業率と不完全雇用率がそれぞれ0.2ポイント、0.1ポイント上昇。

主要業界別の就業者数増減動向については、建設業が前回調査時から1900人減(-3.9%)の4万6700人、ホールセール及びリテール業が400人減(-0.9%)の4万3100人だった一方、ゲーミング(ギャンブル)及びカジノ仲介業は1400人増(+1.8%)の8万2800人、ホテル業は500人増(+1.5%)の3万1200人、飲食業は300人増(+1.3%)の2万7500人となった。

マカオの月次カジノ売上が2014年6月から2016年2月まで21ヶ月連続前年割れ、2015年通期でも前年比34.4%減となるなど、基幹産業の不振に伴う経済低迷が長引いている。しかしながら、大型IR(統合型リゾート)及び新ホテルのオープンラッシュが続いていることから、現在まで失業率に大きなマイナスは見受けられない。

マカオの町並み(資料)=マカオ半島・内港上空から空撮、2015年4月(写真:GCS)

マカオの町並み(資料)=マカオ半島・内港上空から空撮、2015年4月(写真:GCS)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  世界保健機関(WHO)は毎年5月5日を「世界手指衛生の日」と、グローバルな啓発活動を展開。マカオ…
  2.  アジア有数の観光デスティネーションのマカオでは、年間最大の書き入れ時のひとつとなる五・一(労働節…
  3.  マカオ政府地球物理気象局(SMG)は5月3日、今年(2024年)4月の天気レビューを発表。 …
  4.  国際展示会大手のリード・エグジビションズ(RX)は5月3日にマカオで会見を開き、今年(2024年…
  5.  マカオ政府財政局(DSF)が5月2日に公表した最新統計によれば、今年(2024年)4月前半の住宅…

ピックアップ記事

  1.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  2.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  3.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…

注目記事

  1.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  2.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  3.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  4.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun