マカオのカジノVIPルームプロモーター、ジャンケット事業者数23%減

1月27日付マカオ政府公報によれば、マカオ政府のカジノ監理部門、博彩監察協調局(DICJ)からライセンスを獲得したカジノVIPルームプロモーターにあたるジャンケット事業者の数は141であるという。内訳は法人が121、個人が20。

昨年(2015年)1月時点のジャンケット事業者数は183だったことから、1年でおよそ23%の減少となった。

DICJのパウロ・マルチンス・チャン(陳達夫)局長は1月13日にラジオ出演した際、同局が要求した会計関連書類を期限以内に提出できなかった35の事業者について、ライセンスの更新を認めなかったと語っていた。

DICJが今年1月1日に公表した2015の累計カジノ売上は前年から34.3%減となる2308.4億パタカ(日本円換算:約3.4兆円)で、2年連続で前年割れとなり、金額は2011年実績をやや下回る水準にまで逆戻りした。また、月次ベースでは2014年6月から2015年12月まで19ヶ月連続で前年割れを記録している。

マカオのカジノ売上の大半を稼ぎ出すのがVIPルームだが、中国本土の反汚職キャンペーンやマカオ当局によるカジノ周辺の規制及び入境制限の強化などを理由に、主要顧客基盤である中国本土富裕層のマカオへの渡航意欲が減退しているとされる中で苦戦が続いており、売上低迷の主要因となっている。

カジノチップとバカラのゲーミングテーブルのイメージ(資料)—本紙撮影

カジノチップとバカラのゲーミングテーブルのイメージ(資料)—本紙撮影

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