コロナ禍でマカオの小売業における人材需要縮小、平均月給は1割減=2020年第2四半期

 マカオ政府統計調査局は8月28日、今年第2四半期(2020年4〜6月期)の小売業における人材ニーズ及び賃金調査統計を公表した。

 今年第2四半期末時点の小売業従事者数は前年の同じ時期から2.2%減の4万0189人にとどまった。また、今年6月のフルタイムの小売業従事者の平均月給(賞与等臨時給含まず)は前年同月から11.8%減の1万2290マカオパタカ(日本円換算:約16.2万円)に。

 今年第2四半期末時点における空きポジションは前年の同じ時期から1525枠減の1513枠で、ほぼ半減となった。

 欠員率は前年の同じ時期から4.0ポイント下落の4.3%、従業員雇用率は4.3ポイント下落の3.4%で、業界における人材需要の縮小を示している。

 なお、今年第2四半期時点のマカオの人口は68万5400人(期末)、労働人口は41万2000人、総就業人口は40万1900人、総体失業率は2.5%。小売業従事者がマカオの総人口に占める割合は単純計算で5.9%、総就業人口の10.0%となる。平均月収については、今年第2四半期のマカオの就業人口全体の月給中位数である1万5000マカオパタカ(約19.8万円)を下回っている。

 マカオでは、今年1月下旬以降、新型コロナウイルス感染症の流行に伴う入境制限を含む防疫対策強化等によってインバウンド旅客数の激減が続いており、インバウンド依存度が高いマカオ経済は甚大なダメージを受けている。近日、中国本土からの観光旅行の段階的な再開が発表されたことから、9月以降の回復が期待されている。

新型コロナの影響でインバウンド旅客が激減したマカオ。写真は観光名所の世界遺産・セナド広場=2020年7月19日本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ司法警察局は5月3日、同月1日にタイパ島のマンションの一室で男女の争う声がするとの近隣住民…
  2.  アジア有数の観光デスティネーションのマカオでは、年間最大の書き入れ時のひとつとなる五・一(労働節…
  3.  澳門海關(マカオ税関)は5月3日、前夜マカオ半島北部・台山エリアにある工業ビル、新城巿工業大廈内…
  4.  世界保健機関(WHO)は毎年5月5日を「世界手指衛生の日」と、グローバルな啓発活動を展開。マカオ…
  5.  アジア有数の観光デスティネーションのマカオでは、年間最大の書き入れ時のひとつとなる五・一(労働節…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  2.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  4.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  5.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…

注目記事

  1.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  2.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  3.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  4.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun