MERS水際対策、韓国人旅客に対する体温検査強化=マカオ衛生局

香港衛生当局が5月28日に行った記者会見で、MERS(中東呼吸器症候群)に感染している疑いのある韓国人が香港を経由して中国本土へ渡航したとされる事案について、移動ルートなどの詳細が明らかとなった。

これを受け、マカオ衛生局は同日夜、空港やフェリーターミナルなどマカオの玄関口において、韓国人旅客に対する体温検査を強化する方針を固めた。この際、もし発熱などの疑わしい症状が見受けられた場合、速やかにマカオの仁伯爵綜合医院へ搬送し、検査を行うという。

マカオを訪れる韓国人旅客は近年増加傾向にあり、昨年(2014年)は前年比16.9%増の約55万人、今年1〜4月累計では前年同期比12.7%増の約21万人に達している。

マカオと韓国を往来する場合、マカオ国際空港からの直行便及び香港国際空港を経由するルートがメインとなる。今回、MERS感染疑いの韓国人男性が5月26日のソウル・仁川国際空港発、香港国際空港行きアシアナ航空OZ723便に搭乗したことが判明している。マカオ衛生局では、同機に乗り合わせた乗客に対し、同局へ連絡するよう呼びかけている。

【情報更新】
中国国家衛生・計画出産委員会は5月29日、当該韓国人男性の検査結果を公表。MERSに感染していると確定診断されたことが明らかとなった。

昨年(2014年)8月22日にマカオ衛生局など関連部門が合同で実施したエボラ出血熱対策演習の様子(資料)=マカオ外港フェリーターミナル(写真:GCS)

昨年(2014年)8月22日にマカオ衛生局など関連部門が合同で実施したエボラ出血熱対策演習の様子(資料)=マカオ外港フェリーターミナル(写真:GCS)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…
  2.  マカオ治安警察局は7月26日、マカオ警察総局による指揮の下、マカオの良好な治安環境の保護・維持を…
  3.  ユネスコのアジア太平洋地域世界遺産研修研究所は7月23日、第46回国連大会が開催中のインド・ニュ…
  4.  マカオ司法警察局は7月25日、マカオで覚醒剤の密売したとしてタンザニア人旅客の20代の男を逮捕し…
  5.  マカオ治安警察局は7月25日、カジノ施設が集積するマカオ半島新口岸地区にあるスーパーマーケットで…

ピックアップ記事

  1.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  2.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  3.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  4.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  5.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年8月号
(vol.134)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun