マカオ、たばこ臭くないカジノで競合優位性

カジノといえば、たばこの煙が充満した不健康な場所といったネガティブなイメージを持つ方も多いはずだ。

しかし、マカオのカジノを訪れた人からは、空気が淀んでいない、たばこ臭くないなど、全くイメージと違って驚いたとのコメントが聞かれる。

かつて、マカオのカジノはどこでもたばこを吸うことができたが、2014年10月6日から、いわゆる平場にあたるマスゲーミングフロアが喫煙ルームを除いて全面禁煙となったためだ。

現在、ハイローラーと呼ばれる大口ギャンブラーを対象とした会員制のVIPルームについては分煙だが、近い将来、平場同様の全面禁煙措置が講じられると同時に、より煙の漏れ出しを防ぐ効果の高い高規格化喫煙ルームの導入も進められる予定で、さらなる環境改善が実現する見通しとなっている。

マカオのカジノ施設のマスゲーミングフロア(平場)に設置されている喫煙ルーム(資料)=2015年5月—本紙撮影

マカオのカジノ施設のマスゲーミングフロア(平場)に設置されている喫煙ルーム(資料)=2015年5月—本紙撮影

なお、マカオでは喫煙ルームの設置も認めないカジノ完全禁煙を支持する意見もある。マカオ政府社会文化庁のアレクシス・タム(譚俊榮)長官は2月20日、地元カジノ従業員互助組織の新オフィス開所式に出席後、囲み取材に応じた際、たばこの規制に関する世界保健機関(WHO)枠組条約締結国にあたるシンガポール、韓国、米国などのカジノが分煙となっている例を挙げ、マカオにおける高規格喫煙ルーム導入はWHO勧告に沿ったものであり、競合国との比較でも(環境面で)優位にあるとして理解を促した。

囲み取材に応じるマカオ政府社会文化庁のアレクシス・タム長官=2月20日(写真:マカオ政府社会文化庁長官オフィス)

囲み取材に応じるマカオ政府社会文化庁のアレクシス・タム長官=2月20日(写真:マカオ政府社会文化庁長官オフィス)

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