マカオの銀行における国際業務割合下落=18年第4四半期

マカオ金融管理局は2月18日、昨年第4四半期(2018年10〜12月)のマカオ国際性銀行業務統計を発表。

昨年12月末におけるマカオの銀行システム総資産に占める国際資産の割合は同年9月末から0.7ポイント下落の85.3%、国際負債の割合は同0.1ポイント上昇の81.2%だった。

外貨はマカオの国際銀行業務における主要取引単位となっている。昨年12月末における国際銀行資産及び負債に占めるマカオパタカの割合はいずれも0.8%。香港ドル、米ドル、人民元、その他外貨の国際資産に占める割合は43.6%、44.8%、6.5%、4.3%、国際負債に占める割合は49.8%、39.1%、6.2%、4.2%。

昨年12月末におけるマカオの銀行の国際資産総額は、同年6月末から3.0%、前年の同じ時期から18.2%のそれぞれ増となる1兆5235億マカオパタカ(日本円換算:約20兆8314億円)。このうち、対外資産は前年の同じ時期から20.7%増の1兆1250億マカオパタカ(約15兆3826億円)、マカオにおける外貨資産は11.6%増の3985億マカオパタカ(約5兆4488億円)。国際資産の主要構成要素である外地におけるノンバンクローンは15.7%増の5063億マカオパタカ(約6兆9228億円)。

昨年12月末におけるマカオの銀行の国際負債総額は、同年9月末から3.9%、前年の同じ時期から19.9%のそれぞれ増となる1兆4499億マカオパタカ(約19兆8250億円)。このうち、対外負債は前年の同じ時期から21.4%増となる6905億マカオパタカ(約9兆4415億円)、マカオにおける外貨負債は18.6%増の7595億マカオパタカ(約10兆3849億円)。マカオ居民(マカオ居留権保有者)及びマカオ特別行政区政府による各種外貨預金が国際負債の主要な構成要素となっており、この残高は前年の同じ時期から16.8%増の6653億マカオパタカ(約9兆0969億円)。

マカオの国際銀行業務は主にアジア及びヨーロッパに分布している。昨年12月末におけるマカオの銀行システムの対外資産のうち、対香港及び中国本土の債権が占める割合が34.0%、33.5%を占め、ポルトガル及び英国は1.3%と1.2%、ポルトガル語圏諸国と「一帯一路」周辺国家が1.5%と4.8%。対外負債全体に占める対香港及び中国本土の割合は53.7%、15.2%、英国とフランスが3.5%と0.9%、ポルトガル語圏諸国と「一帯一路」周辺国家が0.6%、12.4%。

マカオ国際性銀行業務統計は国際決済銀行(BIS)が提唱する方法で作成されたもの。

マカオ金融管理局ビル(資料)―本紙撮影

マカオ金融管理局ビル(資料)―本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…
  2.  マカオ治安警察局は7月26日、マカオ警察総局による指揮の下、マカオの良好な治安環境の保護・維持を…
  3.  ユネスコのアジア太平洋地域世界遺産研修研究所は7月23日、第46回国連大会が開催中のインド・ニュ…
  4.  マカオ司法警察局は7月25日、マカオで覚醒剤の密売したとしてタンザニア人旅客の20代の男を逮捕し…
  5.  マカオ治安警察局は7月25日、カジノ施設が集積するマカオ半島新口岸地区にあるスーパーマーケットで…

ピックアップ記事

  1.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  2.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  4.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…

注目記事

  1.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  4.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  5.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年8月号
(vol.134)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun