マカオ、19年2月のホテル客室稼働率91.9%…対前年2.3ポイント上昇=1〜2月平均は1.8ポイント上昇の92.4%

マカオは人口約66万人、面積約30平方キロという小さな街だが、世界遺産やカジノを核とした大型IR(統合型リゾート)に加え、マカオグランプリをはじめとした国際イベントが数多く開催されるアジア有数の観光都市として知られる。

マカオ政府統計調査局発表資料によれば昨年(2018年)通期の訪マカオ外客数(インバウンド旅客数)は前年から9.8%増の延べ(以下同)3580万3663人で、3000万人の大台を5年連続突破するとともに、2年連続で最多記録を更新。春節(旧正月)ホリデーのあった今年2月単月のインバウンド旅客数は前年同月から15.5%増の354万5701人。このうち宿泊を伴う旅客は8.2%増の151万0178人で、同月のインバウンド旅客全体に占める割合は42.6%だった。

かつて、訪マカオ旅客の大半が日帰りだったが、昨今では宿泊を伴う旅客が増加傾向にあり、過半数を上回る月が多くなっている。大型連休のある月については、日帰り旅客が増大する傾向にあるほか、昨年10月24日の港珠澳大橋の開通で「橋を渡ることが目当て」の旅客が増えたことで、昨年10月以降は5ヶ月連続で日帰り旅客が過半数を上回った。

マカオ政府統計調査局は3月29日、今年2月のホテル宿泊客関連統計を公表。今年2月の平均ホテル客室稼働率(簡易宿泊施設に相当するペンサオンを含む、以下同)は前年同月から2.3ポイント上昇の91.9%だった。

ホテル等級別では、5つ星が前年同月から1.2ポイント上昇の94.0%、4つ星が横ばいの89.0%、3つ星が7.5ポイント上昇の93.2%。なお、5つ星ホテルの供給客室数が3.0%増、4つ星ホテルが横ばい、3つ星ホテルが6.4%減だった点も考慮する必要がある。

今年2月末現在、マカオで営業中のホテル数は前年同時期から2軒増の117軒、供給客室数は同1.0%増の3.87万室あり、このうち5つ星ホテルが1軒増の35軒で、供給客室数は全体の63.0%を占める2.44万室。

今年2月のマカオのホテル宿泊客数は前年同月から5.0%増の108.8万人。主な内訳は中国本土旅客が4.6%増の76.7万人、香港旅客が1.1%増の11.1万人、韓国旅客が23.4%増の4.7万人、台湾旅客が10.6%減の3.2万人、日本旅客が0.3%増の1.1万人だった。ホテル宿泊客の平均滞在時間は横ばいの1.5日。

今年1〜2月累計のホテル宿泊客数は前年の同じ時期から5.3%増の233.3万人、平均客室稼働率は1.8ポイント上昇の92.4%、ホテル宿泊客の平均滞在時間は横ばいの1.5日。宿泊を伴う旅客全体に占めるホテル宿泊者の割合は1.9ポイント下落の70.7%。なお、昨年通期の平均客室稼働率は3.9ポイント上昇の91.1%だった。

マカオではホテル建設ラッシュが続いており、近い将来、供給数は5万室超に達する見込み。

大型カジノIR(統合型リゾート)が建ち並ぶマカオ・コタイ地区の風景(資料)=2018年2月ー本紙撮影

大型カジノIR(統合型リゾート)が建ち並ぶマカオ・コタイ地区の風景(資料)=2018年2月ー本紙撮影

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