マカオ経済局が国慶節ホリデーの地元飲食・小売業への経済効果調査結果公表…全体平均で客足と売上それぞれ24%増、IRなど恩恵大きく

 マカオ政府経済局は10月22日、中国本土で7連休となった国慶節ホリデー後の今年(2019年)10月8日から10日にかけて地元飲食・小売業の経営状況を把握するため市内各エリアにある1564軒の飲食店及び小売店を対象に実施したアンケート調査結果を公表。

 調査結果によれば、国慶節ホリデーが地元飲食・小売業の経営を総じて刺激したことが現れており、客足、売上高とも平日と比較して増加。前年同時期との比較では、一部の店舗が売上が伸びたと回答。多くのエリアにおいて客足増と売上増に相関関係が見受けられたという。

 客足については、43%の店舗(677軒)が「平日と比較して増加した」と回答し、平均増加率は24%だった。特に客足が伸びたエリア・場所として、タイパ島・タイパヴィレッジの官也街、コタイ地区の大型IR(統合型リゾート)、マカオ半島の白馬行・セナド広場、聖ポール天主堂跡周辺、十月初五街・草堆街一帶、南灣・新馬路が挙がった。一方、客足は「変わらずだった」とした店舗は38%、「減少した」も19%あり、全体平均での客足の増加率は7%となった。

 売上については、37%の店舗(585軒)が「平日と比較して増加した」と回答し、平均増加率は24%だった。売上の増加率が大きかった店舗ジャンルとして、コスメティック・衛生用品、薬局、電子製品、革製品、洋服・靴が挙がった。一方、売上は「変わらずだった」とした店舗は43%、「減少した」も20%あった。売上増加率が大きかったエリア・場所は、コタイ地区の大型IR、タイパ島・タイパヴィレッジの官也街、マカオ半島の白馬行・セナド広場、聖ポール天主堂跡周辺。全体平均での売上の増加率は3%。

 総括として、国慶節ホリデーはマカオの飲食・小売業を積極的に盛り立て、特にコタイ地区の大型IR、タイパ島・タイパヴィレッジの官也街、マカオ半島の白馬行・セナド広場、聖ポール天主堂跡周辺、新口岸、南灣、新馬路周辺における客足と売上の増に大きく貢献。客足増と売上増は比例していることが明らかとなり、平日と比較して客足が増えたエリアにおいて、売上高の一定の増が見受けられたとした。

 マカオ政府旅遊局(MGTO)が治安警察局提供データをもとに発表した国慶節ホリデー(10月1〜7日の7日間)のインバウンド旅客数は11.5%増の延べ約98万4996人で、事前予測を上回った。

 マカオ政府旅遊局が10月22日に公表した資料によれば、今年1〜9月の出入境旅客数は前年同時期から17%増の延べ約3020万人(中国本土旅客占有率71%)。近年、インバウンド旅客数は右肩上がりの成長を続けているが、昨年10月に港珠澳大橋が開通して以降、伸長幅が一層拡大している状況だ。

マカオ政府経済局による小売店への調査の様子(写真:マカオ政府経済局)

マカオ政府経済局による小売店への調査の様子(写真:マカオ政府経済局)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  バレーボールの国際大会「女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)2024」が(2024年)5…
  2.  マカオにとって最大の旅客ソースとなる中国本土で5月1日から5日までが5連休(「五・一」労働節ゴー…
  3.  マカオは人口約68万人、面積約32平方キロという小さな街だが、世界遺産やカジノを核とした大型IR…
  4.  澳門海關(マカオ税関)は4月28日、各イミグレーション施設で検査体制の強化を図り、違法な運搬活動…
  5.  マカオ政府統計・センサス局が4月26日に公表した資料によれば、今年(2024年)3月の総合消費者…

ピックアップ記事

  1.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  2.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  5.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  3.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  4.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun