マカオ 2021年3月貨幣・金融統計公表…マカオ居民の預金残高2ヶ月ぶり増

 マカオ政府金融管理局は5月5日、今年(2021年)3月の貨幣・金融統計を公表。内容のサマリーは下記の通り。

【マネーサプライ】
 流通貨幣が前月から4.0%減、通知預金は1.5%減となり、M1は2.1%下落。一方で、準通貨負債は0.8%増。M1及び準貨幣負債を含む広義貨幣供給量M2は0.5%増の6994億マカオパタカ(日本円換算:約9兆5505億円)となった。前年同月との比較では、M1が4.3%下落、M2が3.0%上昇。M2に占める通貨別の比率はマカオパタカが34.1%、香港ドルが50.1%、人民元が5.4%、米ドルが8.7%。

【預金】
 マカオ居民(マカオ居留権保有者)による預金残高は前月から0.6%増の6805億マカオパタカ(約9兆2892億円)で2ヶ月ぶり増、非居民による預金残高についても2.8%増の3543億マカオパタカ(約4兆8364億円)、公共部門の銀行システムへの預金残高は0.4%減の2641億マカオパタカ(約3兆6051億円)で2ヶ月ぶりにマイナスとなり、これらを総合して計算した銀行システムの預金残高は1.0%増の1兆2988億マカオパタカ(約17兆7293億円)。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの占める割合はそれぞれ18.8%、49.7%、5.8%、22.5%。

【融資】
 地元民間部門への融資は前月から0.8%増の5402億マカオパタカ(約7兆3740億円)。対外民間部門への融資は5.0%増の7057億マカオパタカ(約9兆6332億円)。民間部門へ融資額は合計で3.1%増の1兆2459億マカオパタカ(約17兆0072億円)となり、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ16.2%、39.2%、13.0%、28.7%。

【預貸率/不良債権比率】
 銀行のマカオ居民に対する預貸率は今年3月末時点で前月末から0.3ポイント上昇の57.2%。非マカオ居民含む総体預貸率は2.0ポイント上昇の95.9%。1ヶ月及び3ヶ月ベース計算による流動資産対負債比率はそれぞれ60.7%、59.1%水準。不良債権比率は前月末から横ばいの0.37%。

マカオ金融管理局ビル(資料)=2020年7月本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ政府衛生局(SSM)は5月2日夜、マカオ域内で今年(2024年)2人目の輸入性デング熱感染…
  2.  澳門海關(マカオ税関)は4月30日、同月29日にマカオ半島北部・關閘エリアの商業ビル、如意閣商場…
  3.  マカオでは、5月1日から新増訂版の「食品添加物使用基準」が適用開始となった。  食品安全行…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…
  5.  英「タイムズ・ハイアー・エデュケーション(THE)」は当地時間の4月30日、THEアジア大学ラン…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  2.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  4.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  5.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  3.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  4.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun