中国広東省、新型コロナ市中感染確認が5日ぶりゼロに…6/19

 中国の南方にあり、香港やマカオと接する広東省、中でも広州市と仏山市において5月下旬から新型コロナウイルス感染症の再流行が続く中、省内各地で厳格な防疫措置が講じられている。

 広東省衛生健康委員会が6月20日朝に発表した内容によれば、19日の省内における新型コロナの市中感染確認数はゼロだったとのこと。同省内で市中感染確認がゼロとなるのは5日ぶりのこと。この日の輸入例は12人、無症状感染例は9人。

 輸入性事案に関して、マカオと隣接する珠海市ではサウジアラビアからの入境者1人の無症状感染、深セン市では南アフリカからの入境者7人の感染確認があった。

 広東省の累計感染確認報告例は2692人、依然225人が医師による治療を受けている状況という。

 広東省における再流行は近日になって終息の兆しを示しているが、各所で散発的な感染確認例が出現している状況。リバウンドに対する警戒も続く中、区域の状況に応じて各種防疫措置の引き締めと緩和の調整がなされている。直近では、18日に新たに市中感染確認のあった東莞市と深セン市において拡散防止を目的とした交通機関に対する防疫措置の強化などを新たに実施することが発表された。

 マカオにおける新型コロナの市中感染例は440日以上にわたってゼロを維持しており、封じ込めに成功している状況だ。ただし、往来が多い広東省で再流行が出現したことを受け、マカオ政府も矢継ぎ早に水際措置の強化を進めてきた。直近14日以内に広州・仏山両市に滞在歴がある全員を対象としたPCR検査の実施や、マカオ入境時に14日間の隔離検疫の対象となる中リスク地域の指定が相次いで拡大された。8日午前10時からは、広東省とマカオの間を往来するすべての人に対し、48時間以内の新型コロナPCR検査陰性証明の提示を必要とする措置が講じられている。これまでのところマカオへの流入は確認されていない。終息の兆しもみえるなか、16日には深セン市と茂名市に複数あった中リスク地域指定がすべて解除となった。広東省内の中リスク地域は広州市と仏山市の広い範囲と湛江市の一部に加え、19日午前0時から東莞市の一部、同12時から深セン市の一部が加わっている。

 一方、深セン市と陸で接する香港では、5月下旬に流行第4波が終息。19日午前0時の時点で市中感染確認が12日連続ゼロとなった。14日連続ゼロとなれば、マカオとの往来制限緩和に関する協議が行われる見通し。

広州と広東省内外を結ぶ高速鉄道と地下鉄が乗り入れる巨大ターミナル「広州南駅」(資料)—本紙撮影

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