マカオのMICE開催件数と参加・入場者数が大幅プラスに転じる…2021年2Q

 マカオ政府統計調査局は8月26日、今年第2四半期(2021年4〜6月)にマカオで開催されたMICE(会議・研修、インセンティブ活動、国際・学術会議、エキジビション)に関する統計を公表。

 今年第2四半期のMICE開催件数は前年の同じ時期から79件増の147件、参加・入場人数についても1.3倍増となる延べ31.8万人(延べ、以下同)に上った。

 コンベンション(会議)の開催件数は89件増の128件、参加者数は7.0倍増の1.6万人。このうち、4時間以上の会議が67件で、参加者数は延べ1.2万人。会議全体の平均開催期間は前年同時期から0.3日延びて1.0日に、使用会場総面積は4.5倍増の8.1万平米。

 インセンティブ活動は4件増の4件で、参加者数は1563人。平均活動時間は3.1日、使用会場総面積は2.3万平米。

 エキジビションは13件増の15件(すべて民間主催)で、入場者数は14.4倍増の30.1万人。平均開催期間は前年同時期から0.3日延びて3.3日、使用会場総面積は4.5倍増の3.3万平米。

 15件のエキジビションの主催者提供資料によれば、収入合計は988万マカオパタカ(日本円換算:約1.4億円)で、ブース賃料が82.5%、政府及びその他機関による補助金が16.9%を占めた。支出合計は977万マカオパタカ(約1.3億円)で、設営費が36.9%、宣伝・PR費が26.3%。エキジビションの収入から支出と政府及びその他機関による補助を除いた収支は156万マカオパタカ(約2136万円)の赤字だった。

 エキジビション出展社数は778、来訪バイヤーは124人で、それぞれマカオからが87.9%、中国本土からが97.6%。422の出展者から回答を得たアンケート調査結果によれば、収入の94.3%が商品販売によるもので、支出の66.4%をブース賃料、17.8%をブース設営費が占めたという。

 今年上半期のMICE開催件数は前年から52件増の215件、参加・入場人数は3.5倍増の45.7万人。コンベンション(会議)の開催件数は33件増の189件、参加者数は20.7%増の2.3万人。エキジビションは17件増の22件、入場者数は4.2倍増の43.2万人。上半期に開催された22件のエキジビションの収入合計は1610万マカオパタカ(約2.2億円)、支出合計は1454万マカオパタカ(約2.0億円)、政府及びその他機関による補助を除いた収支は99万マカオパタカ(約1356万円)の赤字。

 昨年1月下旬以降、新型コロナウイルス感染症の世界的流行に伴い、マカオのMICE業界にも影響が生じている。ただし、マカオでは比較的早期に新型コロナの封じ込めに成功し、昨年第3四半期から中国本土との往来制限が段階的に緩和された。以降、政府による後押しなどもあり、徐々にイベントが開催されるようになってきた状況。

2021年4月初頭に開催されたコンシューマー向け複合展「第7回プレイハブエキスポ」のエントランス(資料)=マカオ・コタイエキスポホールにて本紙撮影

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