マカオ税関が大量中古スマホの運び屋を相次ぎ検挙…香港からバスで入境

 澳門海關(マカオ税関)は6月10日、違法な運搬活動(いわゆる運び屋行為)を取り締まるため、イミグレーション施設における情報収集を強化して臨む中、同月8日夜に港珠澳大橋マカオ側イミグレーションで大量の中古スマートフォンの密輸を図った3人の入境者を相次ぎ検挙したと発表。

 3人はいずれも香港から港珠澳大橋のシャトルバス(通称:金巴)に乗ってマカオに到着した47〜55歳の入境者で、税関検査場で呼び止めて所持品検査を実施したところ、身体に巻きつけるなどして隠した中古スマートフォンが計228台発見されたという。

 税関は3人を対外貿易法違反で起訴したほか、報酬を得て他人の荷物を運搬したとの供述もあったことから、転売が絡む事案の可能性もあるとみて詳しい捜査を進めるとした。

身体に巻きつけて隠す手口で大量のスマートフォンの密輸を図ったケース=2023年6月8日、港珠澳大橋マカオ側イミグレーション(写真:澳門海關)

 税関によれば、6月1日から8日までの間、港珠澳大橋マカオ側イミグレーション及び關閘イミグレーション(マカオ半島北部にある中国本土との間の主要な陸路の玄関口)で中古スマートフォンを身体に巻きつけて密輸を図ったケースを5件検挙し、押収量は計304台に上ったとのこと。

 近年、マカオとつながる中国本土側のイミグレーションでは同様の手口での中古スマートフォンのマカオからの密輸事案が数多く報告されているが、香港からマカオへのルートで明らかとなったケースは珍しい。

 マカオでは、今年1月初旬にウィズコロナに完全移行したことで、水際措置が一気に緩和され、広東省や香港との間での人的流動が急回復している。

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