マカオ、2024年のカジノ売上に占めるVIPルームの割合は24.1%…マスシフト進む

 このほどマカオのゲーミング規制当局(博彩監察協調局=DICJ)が公表した昨年通期(2024年1〜12月)のゲーミング統計によれば、VIPルームによるカジノ売上を反映するVIPバカラ売上は前年から21.2%増の547.64億パタカ(日本円換算:約1兆0622億円)となったが、全体に占める割合は0.6ポイント下落の24.1%にとどまった。

 昨年通期のカジノ売上は前年から23.9%増の2267.82億パタカ(約4兆3974億円)で、コロナ前2019年からの回復率は77.5%。回復を牽引しているのはマス(平場)部門で、昨年通期のマスのによる売上は1720.18億パタカ(約3兆3355億円)となり、コロナ前2019年を9.4%上回った。

 近年はマス(平場)シフトが顕著で、直近6年連続で5割未満となっている。(参考:2024年24.1%←2023年24.7%←2022年24.1%←2021年32.8%←2020年43.5%←2019年46.2%)

 このほか、昨年末時点のマカオの総ゲーミング(カジノ)テーブル台数は6000台、スロットマシン台数は1万2000台で、2023年第1四半期から横ばい状態が続いている。同年1月1日施行の改正カジノ法が施行によってテーブル及びマシン台数キャップ(上限)が設定されたことと関係しており、上記の数字はその上限値と一致する。改正法施行直前の2022年12月末(テーブル5605台、マシン1万0775台)からは増、コロナ前2019年12月末(テーブル6739台、マシン1万7009台)からは減という状況。昨年末時点のマカオのカジノ施設数は30軒で、2022年第1四半期から変動なし。ただし、コロナ禍による経営難や法改正などによりサテライトカジノの閉鎖が相次いだことで、2021年末の42軒からは大幅減となっている。

カジノのイメージ(資料)=本紙撮影

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