不法入境ほう助の警察官に懲役8年3ヶ月 隠れ家やカジノチップの斡旋も マカオ

昨年(2013年)11月に発生した中国本土からマカオへの不法入境事案について、これをほう助した疑いで逮捕、起訴されたマカオ治安警察局の警察官(停職中)の利(レイ)被告(25)に対し、マカオ裁判所は11月14日、懲役8年3ヶ月の実刑判決を言い渡した。裁判官は、当時警察保安部隊隊員の立場にあり、法律や犯罪についての知識豊富な利被告が犯した罪に対する責任は重大とし、量刑加重を適用した。

利被告は、マカオ大学横琴キャンパスを不法入境の拠点とし、同じ事件で逮捕、起訴された大学キャンパスの警備員の李(リ)被告(29)と共謀して中国本土からマカオへの不法入境の便宜を図っていた。李被告についても懲役5年9ヶ月の実刑判決が下っている。2人の「客」としてマカオへ不法入境して逮捕された男の証言によると、利被告からマカオ滞在中の隠れ家の手配、ゲーミング(カジノ)チップの斡旋に至るまで、フルパッケージの提供を受けたという。利被告らは中国で広く普及しているSNS「ウィーチャット(微信)」を使って客を集めていた。

マカオ大学横琴キャンパスは中国本土の珠海市横琴新区に位置するマカオの飛び地で、新たな不法入境の拠点になっているとして批判が高まり、最近になってようやく警備強化が実施された。

マカオから川を隔てて対岸の横琴新区に位置するマカオ大学キャンパスを望む(資料)―本紙撮影

マカオから川を隔てて対岸の横琴新区に位置するマカオ大学キャンパスを望む(資料)―本紙撮影

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