マカオの失業率、過去最良水準の1.7%を12期連続維持、平均月収7.7%増=14年10-12月期就業調査

マカオ政府統計調査局は1月27日、2014年10-12月期の就業調査結果を発表。失業率は1.7%、就業不足率は0.4%となり、いずれも前回調査(2014年9-11月)と同水準。過去最良水準となる失業率1.7%を12期連続持続している。

10-12月期の労働人口は40万5500人、労働力参加率は74.4%。このうち、総就業人数は39万8600人で、前回調査と比較して2400人の増。業種別では建設業従事者が2200人増と多かった。

失業人口は7000人で前回調査から100人増。初めての職探しをする新増労働力が総失業人口に占める割合は5.1ポイント下落の15.2%。

2014年第4四半期の総体失業率は第3四半期と同水準の1.7%を維持、マカオ居留権保有者の失業率は0.1ポイント上昇の2.4%。総就業人数は6500人増え、業種別ではゲーミング(カジノ)業従事者が5500人増と多く、合計8万7000人に上った。この他、全就業者の平均月収は7.7%増の1万4000パタカ(日本円換算:約20万8000円)、マカオ居留権保有者に限ると2.6%増の1万6000パタカ(約23万8000円)となっている。

2014年通年の失業率は1.7%、マカオ居留権保有者の失業率は2.3%で、いずれも前年から0.1ポイント良化。全就業者の平均月収は10.8%増の1万3300パタカ(約19万8000円)、1世帯あたり平均就業者数は前年と同じ1.8人、1世帯あたりの平均月収は12.5%増の2万7000パタカ(約40万1000円)。

マカオでは2014年6月以降カジノ売上の前年割れが続いているが、今のところ労働市場への数字上のインパクトは特に見られない。カジノ付き大型IR(統合型リゾート)施設運営各社は、昨今のカジノ売上の減を理由としたリストラを実施する考えは一切ない考えを相次いで発表している。また、2015年5月以降、コタイ地区を中心に大型IR施設のオープンラッシュがスタートし、およそ1万6000人分の新規雇用が生まれる見込みため、既存人材の囲い込みと新規人材の採用の双方について積極的な姿勢を示している。

カジノ付き大型IR施設のオープンラッシュがマカオの人材市場を活性化させている(資料)=マカオ半島新口岸のカジノ集積地区—本紙撮影

カジノ付き大型IR施設のオープンラッシュがマカオの人材市場を活性化させている(資料)=マカオ半島新口岸のカジノ集積地区—本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ司法警察局は5月3日、同月1日にタイパ島のマンションの一室で男女の争う声がするとの近隣住民…
  2.  アジア有数の観光デスティネーションのマカオでは、年間最大の書き入れ時のひとつとなる五・一(労働節…
  3.  澳門海關(マカオ税関)は5月3日、前夜マカオ半島北部・台山エリアにある工業ビル、新城巿工業大廈内…
  4.  世界保健機関(WHO)は毎年5月5日を「世界手指衛生の日」と、グローバルな啓発活動を展開。マカオ…
  5.  アジア有数の観光デスティネーションのマカオでは、年間最大の書き入れ時のひとつとなる五・一(労働節…

ピックアップ記事

  1.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  5.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…

注目記事

  1.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  2.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  3.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  4.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun