多額の現金ポケットに入れマカオへ向かった男性、台湾の空港で大半没収される=無申告で持ち出し上限超過

1月8日夕方、台湾桃園国際空港からマカオへ向かおうとした男性が、同空港第1ターミナルの税関検査場を通過する際、およそ30万香港ドル(日本円換算:約450万円)の現金をコートのポケットに入れていたのを税関職員に発見され、3分の2以上を没収されてしまったという。

マカオの英字日刊紙マカオデイリータイムスが1月11日電子版で台湾メディアの報道を元に報じた内容によると、台湾航空警察局はこの件について、無申告で台湾から持ち出すことができる現金の上限額をオーバーしたため、法律に基づき超過分を没収したとコメントしたとのこと。

台湾の税関レギュレーションでは、旅客1人あたりの有価証券、金(ゴールド)、現金の持ち出し及び持ち込み上限について、外貨で1万米ドル相当(約118万円)以内、台湾ドルで6万ドル(約21万円)以内、人民元で2万元(約36万円)以内、金2万米ドル以下の価値までと定められており、これを上回る場合は事前申告が必要となる。

この男性はマカオと香港でショッピングをするつもりだったそうだが、レギュレーションの存在を知らなかったという。没収後、手元に1万米ドル分しか残らず、男性は旅行を取りやめたそうだ。

なお、同様のケースは前月にも発生しており、この際は台湾から日本へ旅行に向かった旅客が日本円で900万円を持ち出そうとしたのが見つかり、このうち660万円が没収されたという。

台湾に限らず、世界各国・地域でそれぞれ有価証券、現金、金の持ち出し及び持ち込み制限が設定されているため、海外旅行の際は事前にレギュレーションをチェックしておく必要がある。

香港ドル紙幣(資料)—本紙撮影

香港ドル紙幣(資料)—本紙撮影

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