マカオ・香港間高速船平均6%値上げ実施へ—3月末

マカオ特別行政区政府港務局は17日、マカオと香港の間を結ぶ高速船「ターボジェット」と「コタイジェット」がそれぞれ昨年(2012年)9月、10月に申請した運賃の値上げについて、3月末にも認可する方針を示した。値上げ幅は申請の満額回答とはならず、平均6%程度に落ち着いた。

ターボジェット、コタイジェットともに近年の燃油価格の急上昇、消費者物価指数の高止まり、香港で実施された最低賃金関連法などの各種要因により運営コストが増大しており、経営環境が厳しい状態だったという。船会社が昨年申請した運賃の値上げ幅は席種に応じて8-20%、平均で13%だった。

マカオ政府では関連法の規定に基づき値上げ申請に対する審査を行うとともに、市民の許容能力、消費者物価指数、海上旅客運輸業の実際の経営状況などの各種要素も考慮したという。その結果、マカオ市民及び旅客に対する影響を抑え、同時に海上旅客運輸サービスの安定的発展を維持するため、値上げを認可するものの、上げ幅を制限する方向で調整が行われた。調整後の値上げ幅は平均6%で、エコノミークラスは5.5%となる。

また、マカオ市民による利用の多いマカオと香港・上環、九龍ルートについて、マカオ政府は船会社に対し15パタカ/香港ドルのマカオ市民向け特別割引を行うよう要請し、今後も継続される。

コタイジェット(写真上)とターボジェット(写真下)―本紙撮影

コタイジェット(写真上)とターボジェット(写真下)―本紙撮影

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