マカオ 2023年5月貨幣・金融統計公表…不良債権比率は前月同の1.9%

 マカオ政府金融管理局は7月5日、今年(2023年)5月の貨幣・金融統計を公表。内容のサマリーは下記の通り。

【マネーサプライ】
 流通貨幣が前月から1.5%下落、通知預金が1.0%上昇で、M1は0.3%の上昇に転じた。また、準通貨負債は1.5%減。M1及び準貨幣負債を含む広義貨幣供給量M2は1.3%下落となる7136億マカオパタカ(日本円換算:約12兆7633億円)に。前年同月との比較では、M1とM2がそれぞれ2.1%、5.8%上昇。M2に占める通貨別の比率はマカオパタカが35.1%、香港ドルが44.7%、人民元が8.4%、米ドルが9.7%。

【預金】
 マカオ居民(マカオ居留権保有者)による預金残高は前月から1.3%減の6929億マカオパタカ(約12兆3931億円)で2ヶ月連続減、非居民による預金残高についても4.7%減の2777億マカオパタカ(約4兆9669億円)で2ヶ月連続減、公共部門の銀行システムへの預金残高は0.3%増の2203億マカオパタカ(約3兆9402億円)で3ヶ月ぶり増となり、これらを総合して計算した銀行システムの預金残高は1.8%減の1兆1909億マカオパタカ(約21兆3002億円)で2ヶ月連続減に。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの占める割合はそれぞれ21.0%、45.0%、9.2%、22.6%。

【融資】
 地元民間部門への融資は前月から1.2%下落の5576億マカオパタカ(約9兆9731億円)。対外民間部門への融資は0.1%上昇の6502億マカオパタカ(約11兆6294億円)。民間部門へ融資額は合計で0.5%減の1兆2078億マカオパタカ(約21兆6025億円)となり、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ18.4%、43.9%、14.0%、21.3%。

【預貸率/不良債権比率】
 銀行のマカオ居民に対する預貸率は今年5月末時点で前月末から0.1ポイント下落の61.1%。非マカオ居民含む総体預貸率は1.4ポイント上昇の101.4%。1ヶ月及び3ヶ月ベース計算による流動資産対負債比率はそれぞれ63.7%、61.9%水準。このほか、不良債権比率は1.9%で前月末と同。

マカオ金融管理局ビル(資料)=2020年7月本紙撮影

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