マカオの高齢女性が二度にわたり電話詐欺被害…弁護士を名乗って現金受け取った香港人の男逮捕

 マカオ司法警察局は10月14日、マカオの高齢者を狙った特殊詐欺(電話詐欺)事案に受け子として関与した疑いで香港人の男(28)を逮捕したと発表。

 同局によれば、今年(2024年)6月20日、マカオの高齢女性宅の固定電話に”甥(おい)”を名乗る人物から二度にわたって電話があり、第三者への傷害事件に絡む賠償金が必要として現金を用立てるよう要求され、女性はこれを信じ、同日の昼頃及び午後に自宅付近まで受け取りに現れた弁護士を名乗る男女へそれぞれ22万パタカ(日本円換算:約410万円)及び30万パタカ(約560万円)を渡したが、後に本物の甥と連絡をした際、詐欺被害に遭っていたことに気づき、同局へ通報するに至ったとのこと。

 通報を受けた同局が捜査に着手し、受け子の男女の身元を特定。両人とも被害者から現金を受け取った後にマカオから出境していたことがわかったが、10月13日、このうちの男がタイパフェリーターミナルからマカオへ再入境しようとしたところを逮捕に成功したという。

 男は同局の調べに対し、6月の事案について香港の詐欺組織の指示を受けてマカオに受け子として来たとし、今回の再入境についても再び同様の手口で現金の受け取りにきたなどと供述。同局では、男を相当巨額詐欺及び組織犯罪の罪でで検察院送致するとともに、本件に絡む逃走中の人物ら、また現金の行方について捜査を継続するとした。

 マカオでは今年(2024年)5月以降、上述の手口と似た電話詐欺事案が相次ぎ発生しており、同局は電話詐欺に関する累次の注意喚起情報を発出している。

警察が公開した電話詐欺事件の証拠品(写真:マカオ司法警察局)

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