マカオの実質GDP成長鈍化、8.1%増—14年第2季

マカオ特別行政区政府統計調査局は8月29日、今年(2014年)第2季の実質GDP成長率が8.1%増となり、第1季の12.1%を下回ったと発表。第2季の経済成長要因は投資及びその他観光サービス輸出によるもので、プライベート投資が56.4%増、貨物輸出及びその他観光サービス輸出がそれぞれ10.4%増だった。一方、ゲーミングサービス輸出が0.5%の下落となり、GDP成長率を減速させる結果となった。今年上半期の実質経済成長は10.2%増、デフレーターを含むGDPの全体的価格変動指標は前年同期比9.2%上昇。

就業状況が非常に安定しており、総就業人数及び収入が過去最高水準にあることから、個人消費支出は前年同期比7.0%増となった。マカオ居住者と域外居住者による最終消費支出はそれぞれ7.3%、6.6%上昇。

政府歳出は4.8%増。うち人件費が3.4%、商品・サービスの購入価値が7.5%のそれぞれ増。

投資による固定資本形成総額は52.7%で、第1季の30.9%を大きくうわ待った。大型ツーリズム・エンタテインメント施設がフル着工状態となり、プライベート投資が56.4%増。そのうち建築投資が58.3%、設備投資が46.9%のそれぞれ増。政府による投資は9.6%増で、公共建築投資が10.4%、政府設備投資が4.0%のそれぞれ増となった。

貨物輸出は増大を続けており、10.4%上昇。貨物輸入についてはプライベート投資の拡大、観光客及び個人消費の増に伴い18.3%上昇。

サービス貿易では、観光客数及び観光客による消費の持続的成長に伴いサービス輸出が10.4%増。しかし、ゲーミングサービス輸出は6季にわたる成長が途切れ、0.5%下落となった。ゲーミング(カジノ)産業が芳しくなかったことから、総合サービス輸出の清涼率は大幅減速となる1.3%、サービス輸入についても11.1%のそれぞれ増にとどまった。

カジノ産業の浮き沈みがGDPにも大きく影響を及ぼす(写真はイメージで記事の内容とは無関係)—本紙撮影

カジノ産業の浮き沈みがGDPにも大きく影響を及ぼす(写真はイメージで記事の内容とは無関係)—本紙撮影

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