マカオカジノ大手SJM、全従業員に生活防衛補助支給

グランドリスボアなどを運営するマカオのカジノ大手、SJMホールディングス(澳門博彩控股有限公司)は8月29日、2015年に全従業員に対して生活防衛のための補助金の意味合いで臨時ボーナスを支給すると発表した。月給の1.5または2ヶ月間分の金額を年2回に分けて支給する。

また、月給3万パタカ以下の授業員を対象に積立プランも提供し、同補助金の受け取り時期を2018件末、2020年末へ後倒すことで、それぞれ元の金額の2倍、2.5倍を受け取れるとしている。失業率が史上最良水準にあり、カジノ運営各社でも人材難となっている中、人材の引き留め策といえる。

その他の賃上げ及び福利厚生の拡充についても、年内に発表する予定としている。

SJM社では2014年初頭に全職員に対して5%の賃上げと、月給の最大1.75ヶ月間分の生活補助金の支給を他社に先駆けて発表していた。

SJM社をめぐっては、ディーラー職を中心としたカジノ従業員らで組織される労働組合、澳門博彩最前線が主催するデモ隊が人事部のあるビルを取り囲み、待遇改善などを要求する要望書を手渡していた。30日からグランドリスボアのカジノディーラーによるストライキ突入も示唆していたが、今回の会社側の発表を受け回避された。

マカオ半島中心部に建つSJMホールディングスの旗艦カジノ施設「グランドリスボア」(資料)—本紙撮影

マカオ半島中心部に建つSJMホールディングスの旗艦カジノ施設「グランドリスボア」(資料)—本紙撮影

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