カジノ経済低迷続くもマカオの住宅不動産価格底堅い=15年2月

マカオ政府財政局が4月1日に発表した最新データによると、今年(2015年)2月の住宅売買・移転にかかる不動産印紙税の対象となった取引件数は前月から6.8%減となる313件、平均平米単価は同4.2%%上昇の8万9352パタカ(日本円換算:約133.9万円)となった。

前年同月との比較では取引件数が31.5%の大幅減、平均平米単価は1.16%の軽微な下落だった。

マカオ経済の屋台骨といえるカジノ売上が昨年(2014年)6月から今年2月まで9ヶ月連続で前年割れとなり、3月は前年同月比4割減との市場予測もあった中だが、最新データでは不動産価格は値崩れをせず踏みとどまっていることを示している。なお、2月は旧正月連休があり、例年不動産取引が少なくなるシーズンにあたる。前年比で取引件数が大幅減となっているのは、前年の旧正月が1月だったことによる月ズレによるもの。

カジノ売上は前年割れを続けているが、カジノ運営各社をはじめ、幅広い業種で相次ぎ賃上げが発表されるなど、勤め人の購買力は上昇している。マイホーム熱も依然として高いことから、不動産価格が落ち着いている今が買い時と考える人もおり、価格の下支え要因になっているとされる。

新興高級住宅街として知られるマカオ・タイパ島中心部の高層マンション群(資料)—本紙撮影

新興高級住宅街として知られるマカオ・タイパ島中心部の高層マンション群(資料)—本紙撮影

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