マカオ、2025年2Qのモバイル決済数は9800万件…前年同期比8.4%増
- 2025/8/16 9:21
- 産業・経済
マカオ金融管理局は8月15日、今年第2四半期(2025年4〜6月)のモバイル決済及びクレジットカード、デビットカードに関する統計を公表。
マカオローカルのモバイル決済の決済件数と決済額は前年同時期から増加した一方、マカオの銀行が発行したクレジットカードとデビットカードの決済額は減少となった。詳細は以下の通り。
今年第2四半期のマカオローカルのモバイル決済件数は前年同時期から8.4%増の9800万件。決済総額は2.3%増の81億パタカ(日本円換算:約1472億円)で、1取引当たりの平均決済額は82.8パタカ(約1505円)。今年6月末時点のモバイル決済受理端末及び二次元バーコード付きサイネージの数は約11万1452台/個。
今年6月末時点におけるマカオの銀行が承認したクレジットカードの与信総額は0.5%増の503億パタカ(約9143億円)。カード債券総額は28億パタカ(約509億円)で、このうち支払い先送り分が未収債券の26.9%にあたる7億4000万パタカ(約135億円)。支払い予定日から3ヶ月以上の未収金比率は0.1ポイント下落の2.8%。
今年第2四半期のマカオ発行クレジットカードの決済総額は0.1%減の59億パタカ(約1072億円)。このうち、キャッシングが1億4000万パタカ(約25億円)で、決済総額の2.4%を占めた。決済件数は6.3%増の1253万件。このほか、利息及び手数料を含む返済総額は6.3%減となる57億パタカ(約1036億円)。現金引き出しを除くデビットカードの決済件数は180万件、決済総額は4億3000万パタカ(約78億円)。
参考までに、マカオの人口は約68万人、年間インバウンド旅客数は約3492万人(2024年実績)。マカオ政府は2021年、新型コロナ経済支援対策の一環として、市民のモバイル決済プラットフォームアカウントに電子マネーを配布する初の試みを実施。2022年6月にも同様のスキームが再実施され、同年10月には新たな電子マネーでの給付金もあった。アフターコロナでも、マカオ政府によるモバイル決済を対象とした消費促進プロモーションが度々展開されている。コロナ禍で政府が電子政務を積極的に推進したほか、オンラインショッピングやモバイルアプリを活用したフードデリバリーの利用も普及し、現金決済からキャッシュレス決済の移行が急速に進み、すっかり定着した状況。マカオにとって第一、第二の旅客ソースにあたる中国本土や香港で普及するモバイル決済プラットフォームがマカオで利用できるシーンも拡大している。




















