マカオ、複数通貨カード普及拡大でクレカ発行枚数増加続くも決済及び返済総額は対前年いずれも減少=20年第2四半期

 マカオ政府金融管理局は8月7日、今年第2四半期(2020年4〜6月期)のクレジットカード統計を公表。マカオにおける個人向けクレジットカード発行枚数は対前年プラスを維持したが、決済総額及び返済総額はいずれも減少した。

 今年第2四半期末時点におけるマカオの認可機構が直接または間接的に発行した個人向けクレジットカードの総数は146万0607枚となり、今年第1四半期末から0.9%、前年の同じ時期から7.1%のそれぞれ増。増加要因として、ダブルカレンシー(2通貨=マカオパタカ/香港ドル)及びトリプルカレンシー(3通貨=マカオパタカ/香港ドル/人民元)カードの普及拡大が挙げられる。決済通貨別ではマカオパタカカードが前年の同じ時期から6.4%増の101万8476枚、香港ドルカードが1.2%増の9万6386枚、人民元カードが11.2%増の34万5745枚。

 今年第2四半期末時点でのマカオの認可機構が発行するクレジットカードの与信総額は今年第1四半期末から1.2%、前年同期末から8.7%のぞれぞれ増となる414億マカオパタカ(日本円換算:約5469億円)に達した。カード債券総額は23億マカオパタカ(約304億円)で、このうち支払い先送り分が未収債券の33.3%にあたる7.7億マカオパタカ(約102億円)。支払い予定日から3ヶ月以上の未収金比率は今年第1四半期末から0.1ポイント下落の2.4%。

 今年第2四半期のマカオ発行クレジットカードの決済総額は今年第1四半期から0.3%増、前年同期から20.8%減となる46億マカオパタカ(約608億円)。このうち、キャッシングが1.4億マカオパタカ(約18億円)で、決済総額の3.1%を占めた。このほか、利息及び手数料を含む返済総額は今年第1四半期から16.8%、前年同期から20.1%のそれぞれ減少となる46億マカオパタカ(約608億円)だった。

 参考までに、マカオの人口は約70万人。マカオでは今年1月末から新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する防疫対策が本格的に講じられ、市民生活に不便が生じているほか、インバウンド依存度が高い国際観光都市であるため、経済にも甚大な影響が生じている。

マカオ金融管理局ビル(資料)=2020年7月本紙撮影

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