香港、新型コロナ市中感染確認50日連続ゼロに…輸入性は1人、L452R変異株感染=7/27

 人口約750万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いていたが、5月にかけてようやく状況が落ち着き、政府が5月29日に終息との見方を示した。

 6月以降は、上旬に1家族の女性3人の市中感染例、24日と27日にかけて空港での業務に従事する男性1人とその密接接触者の1人、7月2日には検疫用ホテルの清掃作業員の女性1人、11日に空港での業務に従事する男性1人の輸入関連性感染確認例(いずれも当初市中感染例からの変更)があった。

 香港政府の発表によれば、7月27日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数は1人で、輸入性(海外からの入境者)とのこと。市中感染確認例は50日連続ゼロとなった。すでに最後の輸入関連性感染確認から14日超が経過している。

 唯一の感染確認例となったのは、7月3日から24日までスペインとスイスに滞在歴があり、スイスインターナショナルエアラインズLX138便で25日に香港へ到着した男性(37)。24日には症状が出現していたとのこと。患者は4月12日と5月3日に香港で独ビオンテック性のmRNA新型コロナワクチン「Comirnaty」(日本でファイザーと呼ばれているもの)を2回接種済みだった。

 翌日以降に感染確認となる可能性が高い陽性予備群(初歩感染確認者)は5人以下という。

 香港における過去14日間(7月13日〜26日)累計の新規感染確認は27人で、全て輸入性事案。ここまでの累計感染確認数は1万1980人(擬似事案1人含む)。

 香港の7月26日午後8時時点のワクチン接種率は45.1%(1回目の接種完了)、33.4%(2回目の接種完了)となっている。累計接種回数は533万6659回、1日あたり接種回数は6万6565回(7日移動平均値6万5329回)。9月末までに免疫の壁を構築するのに必要とされる接種率7割を突破できる見通し。香港政府は27日、同月29日から70歳以上の高齢者を対象に事前予約なしでワクチン接種を受けられる措置をスタートすると発表。市中各所にある接種センターで1日あたり各200人分の枠を設け、毎日午前7時45分から先着順に受け付ける方式となる。これまでは高齢者であってもインターネットを利用した事前予約が必要だった。

 香港政府はマカオ及び広東省との間で往来制限緩和(隔離制限免除での往来)の実現に関する協議を進めているとしているが、これまでのところ具体的なスケジュール等に関する詳細は明らかにされていない。

香港の町並み(資料)—本紙撮影

香港の町並み(資料)—本紙撮影

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