香港「歌神」張学友さんのマカオコンサートが全12公演で10.9万人動員…経済効果も

 マカオ・コタイ地区にあるカジノIR(統合型リゾート)ザ・ヴェネチアン・マカオ併設のコタイアリーナで先月初旬から今月頭にかけての週末に「歌神」の愛称で知られる香港の人気歌手、張学友(ジャッキー・チュン)さんのコンサートが追加公演含めて全12公演開催された。

 コタイアリーナを運営するサンズチャイナは7月9日、同コンサートの累計入場者数が延べ10万9000人超に上り、同会場の最高セールス記録を更新したと発表。

 張学友さんのコンサートは5年前にも同会場で開催されたことがあり、今回は当初6公演の予定だったところ、チケット販売状況が好調だったため、需要に対応すべく追加公演を設定したという。

「張学友60+コンサートツアー」マカオの初日の様子(資料)=2023年6月9日、コタイアリーナ(写真:Sands China Ltd.)

 今回のコンサートはマカオ経済にも相乗効果をもたらしたと指摘されている。マカオのツーリズム業界にとって、6月は伝統的な閑散期にあたるが、今年6月の前年同期カジノ売上は前月を上回る結果となり、複数の金融機関がマカオのカジノ業界に関するレポートの中で同コンサートの開催による底上げ効果を挙げた。

 サンズチャイナのウィルフレッド・ウォン社長は、これまでマカオに根差して約20年の間、アジアのみならず世界規模のエンターテイメントコンテンツをマカオに誘致したパイオニアであり、今回のコンサートがマカオに経済効果をもたらしたことは、同社としてマカオ政府が目標として掲げる経済の適度な多元化への積極的な支持に対するコミットメントを体現したものとし、今後もこれまで同様、世界のトップアーティストをマカオへ誘致し、「コンサートエコノミー」の発展を推進していきたいとコメントした。

 サンズチャイナは直近で6000席規模の新ホール「ロンドナーアリーナ」をオープンさせたばかりで、旗艦ホールのコタイアリーナについても全面リニューアルを計画しているとのこと。同社がマカオで保有するエンターテインメントベニューの総座席数は2万6000席超となっており、これまで610以上のイベントを開催し、累計観衆数は460万人超に達するという。

「張学友60+コンサートツアー」マカオの告知ポスター(資料図版:Sands China Ltd.)

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