マカオの2025年10月貨幣・金融統計公表…ローカルの預金残高が2ヶ月連続増

 マカオ政府金融管理局は12月5日、今年(2025年)10月の貨幣・金融統計を公表。内容のサマリーは下記の通り。

【マネーサプライ】
 流通貨幣が前月から0.3%上昇、通知預金は2.8%下落となり、M1は1.9%減。また、準通貨負債は0.3%増。M1及び準貨幣負債を含む広義貨幣供給量M2は0.1%上昇の8370億マカオパタカ(日本円換算:約16兆1168億円)に。M2に占める通貨別の比率はマカオパタカが32.1%、香港ドルが43.8%、人民元が6.3%、米ドルが15.5%。

【預金】
 マカオ居民(マカオ居留権保有者)による預金残高は0.1%増の8156億マカオパタカ(約15兆7047億円)で2ヶ月連続増、非居民による預金残高については2.6%減の3407億マカオパタカ(約6兆5603億円)。公共部門の銀行システムへの預金残高は2.3%増の2332億マカオパタカ(約4兆4904億円)となり、これらを総合して計算した銀行システムの預金残高は0.2%減の1兆3894億マカオパタカ(約26兆7535億円)で2ヶ月ぶり減に。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの占める割合はそれぞれ19.3%、44.8%、8.1%、25.9%。

【融資】
 地元民間部門への融資は前月から0.3%減の4982億マカオパタカ(約9兆5931億円)。対外民間部門への融資は0.3%増の5228億マカオパタカ(約10兆0667億円)。銀行システムの総融資額は微減の1兆0210億マカオパタカ(約19兆6598億円)となり、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ21.9%、43.1%、13.0%、19.0%。

【預貸率/不良債権比率】
 銀行のマカオ居民に対する預貸率は今年10月末時点で前月末から0.4ポイント下落の47.5%。非マカオ居民含む総体預貸率は0.2ポイント上昇の73.5%。1ヶ月及び3ヶ月ベース計算による流動資産対負債比率はそれぞれ60.5%、58.5%水準。このほか、不良債権比率は前月から横ばいの5.4%。

マカオ金融管理局ビル(資料)=2025年7月本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ政府衛生局(SSM)は12月11日夜、同局の観測データで現在マカオにおいてインフルエンザウ…
  2.  マカオ金融管理局(AMCM)は12月11日、同日から政策金利にあたる基準金利を0.25%引き下げ…
  3.  マカオの統合型リゾート(IR)運営大手、ギャラクシーエンターテイメントグループ(GEG)は12月…
  4.  マカオ政府とカジノ経営コンセッションを結ぶ6陣営の一角、SJMリゾーツ社に属する衛星カジノ施設の…
  5.  マカオで複数のカジノIR(統合型リゾート)施設を運営するサンズチャイナ社は12月9日、傘下のIR…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府は6月9日午後5時からマカオ政府本部ビルで特別会見を行い、SJMリゾーツ社、メルコリゾ…
  2.  マカオ政府旅遊局(MGTO)は4月29日、国際旅客誘致策の一環として昨年(2024年)実施した香…
  3.  仏ミシュラン社は3月13日、香港・マカオでも高い知名度と信頼性を誇る人気グルメガイド「ミシュラン…
  4.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  5.  今年(2025年)に入って以降、マカオ政府が新交通システム「マカオLRT」の新路線計画を相次いで…

注目記事

  1.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  4.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年12月号
(vol.150)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun