マカオ税関が運び屋による密輸事案を直近6日間で8件摘発…大量のコスメやや中古電子製品など発見

 澳門海關(マカオ税関)は12月7日、違法な「水客(運び屋)」行為に対し、IT技術を活用するなど水際における法執行を強化して臨む中、直近6日間(11月28日から12月3日まで)に關閘、港珠澳大橋マカオ側、横琴、マカオ国際空港の税関検査場で運び屋による密輸事案を8件摘発したと発表。

 発見に至った密輸品の内訳は、中古電子製品(中古スマートフォンほか)124点、活カニ1.5キログラム、未検疫食材62.5キログラム、コスメティック製品523点で、このうち電子製品は密輸出事案、活カニと未検疫食材が密輸入事案、コスメティック製品は密輸出と密輸出の両方の事案があったとのこと。

 活カニと未検疫食材の密輸入事案はいずれも横琴イミグレーション施設において早期警戒アラートをきっかけに検査対象とした2台の越境自家用車の車内から、その他については税関検査場を徒歩で通過する際の緊張した様子や不自然な歩き方といった状況から検査対象として呼び止めた人物の着衣のポケットの中や携行品の中からそれぞれ発見に至ったものという。

マカオ税関がマカオ国際空港で摘発したコスメティック製品の密輸入事案=2025年11月28日(写真:澳門海關)

 上述の8件の密輸事案に関与した8人は24〜69歳の男女で、税関では、未検疫食材の密輸に関与した1人を衛生検疫・植物検疫規定違反で管轄の市政署へ引き継ぎ、残る7人を対外貿易法違反で起訴済みとした。

 一昨年(2023年)初頭のウィズコロナ転換による水際措置の緩和に伴い、マカオと中国本土、香港との相互往来が容易になって以降、いわゆる運び屋が絡む密輸入、密輸出事案が摘発されるケースが増えており、物品を着衣の下に隠すなどの手口や越境自家用車の悪用が目立つ。

 税関では、市民に対して出入境における携行品の出入りに関する法令を遵守し、報酬を目当てに運び屋行為へ従事しないよう重ねて呼びかけを行うとともに、今後も水際における各種取り締まり体制の強化を維持して臨む考えを示した。

マカオ税関が關閘イミグレーション施設で摘発した中古スマートフォンの密輸出事案=2025年12月3日(写真:澳門海關)

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