中国広東省、6/11の新型コロナ市中感染8人…すべて広州市内=再流行続くも状況緩和の兆し

 中国の南方にあり、香港やマカオと接する広東省において5月下旬から新型コロナウイルス感染症の再流行が続く中、省都の広州市をはじめ、省内各地で厳格な防疫措置が講じられている。

 広東省衛生健康委員会が6月12日朝に発表した内容によれば、11日の省内における新型コロナの市中感染確認数は8人で、すべて広州市内で確認されたものとのこと。この日の輸入例は3人、無症状感染例は10人。広東省の累計感染確認報告例は2605人、依然182人が医師による治療を受けている状況という。

 11日、新たに広州市のライ湾区、南沙区内の2箇所が中リスク地区に指定された。中国全土における中リスク地区は16ヶ所、高リスク地区は2ヶ所となり、すべて広東省内。

 中国疾病予防管理センター(CCDC)は11日、広東省で5月21日に市中感染が出現して以来、すでに症例は100を超えたが、感染経路は明確で、省内で地区を跨ぐ感染伝播も限られたものとなっており、他の省でこれと関連した症例は見つかっておらず、広州における陽性感染者も減少傾向にあり、リスク範囲は日を追って狭まっているとし、防疫措置が機能しているとの見方を示した。広東省衛生健康委員会も同日、広州での再流行が始まって20日以上が経過する中、各種防疫措置によって茂名市、仏山市、深セン市では、それぞれ5月26日、6月5日、7日以来新規感染確認例がなく、広州市でも近日の新規感染確認例は閉塞管理区域内と隔離検疫対象のみであり、広州では状況緩和の兆しがあるとした。ただし、今後も散発的な症例の出現可能性も排除できないとのこと。

 マカオとの往来も多い広州市や仏山市で再流行が続いていることを受け、近日マカオ政府は矢継ぎ早に水際措置の強化を進めており、広州・仏山両市への不要不急の渡航の一時見合わせるよう呼びかけも行われている。直近14日以内に広州・仏山両市に滞在歴がある全員を対象としたPCR検査の実施(結果はこれまでのところ全員陰性)や、マカオ入境時に14日間の隔離検疫の対象となる中リスク地域の指定が相次いで拡大されているほか、8日午前10時からは、広東省とマカオの間を往来するすべての人に対し、48時間以内の新型コロナPCR検査陰性証明の提示を必要とする措置が講じられている。

広州と広東省内外を結ぶ高速鉄道と地下鉄が乗り入れる巨大ターミナル「広州南駅」(資料)—本紙撮影

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