マカオ、10日ぶり輸入性デング熱感染確認…年初来15例目、患者に広東省雲浮市渡航歴
- 2025/9/16 12:19
- 社会・政治
マカオ政府衛生局(SSM)は9月15日夜、同日マカオ域内で新たに輸入性デング熱感染を1例確認したと発表。マカオにおけるデング熱感染例出現は10日ぶり、今年(2025年)の年初来で15例目に。
患者はマカオ半島北部・關閘馬路にあるマンション「翠怡花園(怡暉閣)」に居住するマカオ人の女性(61)で、9月3〜7日にかけて中国本土の広東省雲浮市を訪れ、一旦マカオへ戻り、再び10日から中国本土の江西省へ渡航したが、11日に当地で発熱の症状が現れ、12日になっても症状が持続したため当地の医療機関を受診し、入院治療を受けたとのこと。その後、14日にマカオへ戻ってすぐ公立総合病院の仁伯爵綜合醫院(通称・山頂醫院)を受診。同院で受検した検査結果が15日夜に明らかとなり、デング熱1型に感染していることが確認されたという。
目下のところ患者の容体は安定しており、患者と同住者、同行者の中に体調不良は出現していないとした。
同局では、患者の渡航歴、発症時間、検査結果を総合し、輸入性感染例と判断。患者の自宅及び主な活動場所周辺で予防措置として蚊の駆除及び蚊の発生源の調査・除去作業を実施する予定。
デング熱は蚊(ヒトスジシマカ)を媒介とする感染症。一昨年のマカオにおけるデング熱感染確認は7例で、すべて輸入性だったが、昨年は輸入性感染が2月(1件)、5月(1件)、6月(2件)、7月(1件)、10月(18例)、11月(12例)、12月(4例)の計39例、当地感染が10月(1例)、11月(8例)の計9例に上った。なお、昨年分に関して、10月以降に感染確認された輸入性事案の大半にマカオと相互往来が緊密な広東省中山市、仏山市、江門市滞在歴があった。今年は今回のケースを含めて当地感染が1例、輸入性が15例。
マカオの人口は約68万人、人口密度は世界的にみてもかなり高い約2万人/平方キロ。すでに雨季を迎え、蚊の発生しやすい状況となっており、またボーダーを跨ぐ移動が増える夏休みシーズンを迎えていることから、同局が市民に対して域内及び外遊時にデング熱及び最近周辺地区で流行が見受けられるチクングニア熱への予防対策を講じるよう繰り返し呼びかけるとともに、市政署と合同で蚊の発生源の調査・駆除を強化して臨んでいる。
年初来(9月15日夜まで)のマカオにおけるチクングニア熱感染確認例は、当地感染が2例、輸入性が14例。ほかにも、9月に入って以降、輸入性ジカ熱感染例が初めて確認されている。























