長期化するカジノ低迷「底打ちまだ」=モルガン・スタンレー、マカオの通年カジノ売上見通し下方修正

マカオの月次カジノ売上は、昨年6月から今年6月まで13ヶ月連続で前年割れとなっており、低迷が長期化の様相を呈している。今年1〜6月の累計カジノ売上は前年同期比37.0%減。マカオのカジノ売上減の理由として、中国本土富裕層を中心としたハイローラーと呼ばれるVIPカジノ客の流出が指摘されている。

今後、この低迷期がいつまで続くのかに注目が集まっている。

マカオの月刊英字経済誌「マカオビジネス」は7月9日付電子版で報じた内容によると、大手金融機関モルガン・スタンレーは、低迷が続くマカオのカジノ売上について「まだ底を打っていない」との見方を示した上、今年(2015年)の通年カジノ売上見通しについて、マイナス幅を26%から34%に下方修正したという。また、マスゲーミング(平場)部門、VIPゲーミング部門ともに利益率低下、コスト増大に晒されているとのこと。

【資料】2015年マカオの月次カジノ売上(カッコ内は前年同月比)
・1月:237.48億パタカ=約3650億円(17.4%減)
・2月:195.42億パタカ=約3004億円(48.6%減)
・3月:214.87億パタカ=約3303億円(39.4%減)
・4月:191.67億パタカ=約2946億円(38.8%減)
・5月:203.46億パタカ=約3127億円(37.1%減)
・6月:173.55億パタカ=約2668億円(36.2%減)
>1〜6月累計:1216.45億パタカ=約1兆8697億円(37.0%減)
※データ出典:澳門博彩監察協調局

マカオの大型カジノIR(統合型リゾート)施設集積エリア、コタイ地区の夜景(資料)=2015年3月(写真:GCS)

マカオの大型カジノIR(統合型リゾート)施設集積エリア、コタイ地区の夜景(資料)=2015年3月(写真:GCS)

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