マカオ、春節GW2日目までの累計インバウンド旅客数は約8.2万人…対前年316.8%増

 長くゼロコロナ政策を堅持し、厳格な水際措置を講じてきたマカオだが、昨年(2022年)12月から政策転換が進み、今年(2023年)1月8日にウィズコロナへ完全移行するに至った。

 これと同時並行で水際措置の大幅緩和も進んだ。隔離検疫は撤廃され、中国本土、香港、台湾から入境する場合はいかなる新型コロナ検査証明も不要に。海外からについてもPCR検査陰性証明を迅速抗原検査(セルフ検査)陰性結果で代用できるようになっている。

 近日は地理的に近い中国本土及び香港からの旅客を中心に、インバウンド旅客数が急回復している状況。中国本土でも事実上のウィズコロナへの転換が進み、マカオとの相互往来にあたり新型コロナ絡みの手続きが全く必要なくなった。香港はマカオから入境する場合の水際措置は従前から緩和が進んでおり、マカオの政策転換を受けてマカオ〜香港間の交通機関の再開も進んでいる。

 マカオでは、年間最大の書き入れ時となる春節(旧正月)シーズンを迎えている。状況が一変して以降で初めての春節となり、インバウンド旅客数がどの程度まで回復するかが注目される。

 マカオ政府旅遊局(MGTO)では、中国本土で年に複数回ある大型連休にあたるゴールデンウィーク(GW)について、治安警察局提供資料を元に前年対比のインバウンド旅客数データを公表している。今年(2023年)の春節GWは大晦日にあたる1月21日から1月27日までの7日間で、比較対象は昨年(2022年)1月31日から2月6日までの同じく7日間。

 MGTOが公表した1月23日更新の最新データによれば、春節GW2日目(1月22日、正月)の総インバウンド旅客数は前年同日から394.3%増の5万0041人(延べ、以下同)だったとのこと。内訳は、中国本土旅客が191.7%増の2万7194人、香港旅客が3579.1%増の1万9720人。全体に占める中国本土旅客の割合は54.3%。

 春節GW2日目までの累計では、総インバウンド旅客数が316.8%増の8万2595人で、このうち中国本土旅客が150.4%増の4万5111人、香港旅客が2356.0%増の3万1953人、中国本土旅客の占める割合は54.6%。

 なお、MGTOによる春節GW期間中の単日平均インバウンド旅客数予測は4.7万人。2日目単日はこれを上回ったが、2日目までの累計では単日平均は4万1297人に。ピークは新春3日目(1月24日)になるとの見込みも示されており、今後の推移を追う必要がある。

 マカオで新型コロナの影響が生じたのは2020年春節の直前のこと。参考までに、コロナ前2019年の春節GW7日間の総インバウンド旅客数は121万3487人で過去最多、単日平均は約17.3万人だった。

多くの人出で賑わう春節ゴールデンウィーク中の世界遺産・セナド広場の様子=2023年1月22日(写真:MGTO)

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