マカオ税関、着衣の下に隠す手口の中古スマホ密輸事案2日間で4件摘発…計240台発見

 澳門海關(マカオ税関)は1月6日、各イミグレーション施設でIT技術の活用を含む検査体制の強化を図り、違法な運搬活動(いわゆる運び屋行為)に対して厳格な取り締まりを維持する中、直近2日間(1月3〜4日)に着衣の下に隠す手口で中古スマートフォンの密輸を図った事案を4件摘発したと発表。

 摘発があったのは關閘と港珠澳大橋マカオ側のイミグレーション施設で、内訳がマカオから中国本土への持ち出し(密輸出)と香港からマカオへの持ち込み(密輸入)が各2件、発見に至った数は計240台だったとのこと。

 税関によれば、いずれも各イミグレーション施設にある税関検査場の「申告物なし」レーンを通過しようとしたが、歩き方が不自然だったりしたことなどから税関職員が呼び止め、金属探知ゲートまたはボディスキャナによる検査を実施した結果、着衣の下に密輸品を隠していたことが発覚したものという。

1月3日に港珠澳大橋マカオ側イミグレーションで発見された香港からマカオへの密輸入事案(写真:澳門海關)

 上述の4件の密輸に関わったのは男女4人で、37〜60歳のマカオ居民、香港居民、中国本土居民。4人全員を対外貿易法違反で起訴済みとした。

 昨年(2023年)1月初頭のウィズコロナ転換による水際措置の緩和に伴い、マカオと中国本土、香港との相互往来が容易になって以降、運び屋が絡む密輸入、密輸出事案が摘発されるケースが増えており、密輸品の内容は中古スマートフォンが特に目立っている。

 税関では、市民に対して出入境における携行品の出入りに関する法令の遵守、また報酬を目当てに物品を隠したり偽装したりして運び屋行為へ従事しないよう累次の呼びかけを行うとともに、今後も継続して水際における各種取り締まりを強化して臨むと姿勢を示している。

1月4日に關閘イミグレーションで発見されたマカオから中国本土への密輸出事案(写真:澳門海關)

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