マカオで今年3例目の在郷軍人病感染確認…患者は中国本土渡航歴ある高齢男性

 マカオ政府衛生局(SSM)は4月22日夜、同日マカオで今年(2025年)3例目となる在郷軍人病(退役軍人病、レジオネラ肺炎)感染確認があったと発表。マカオにおける在郷軍人病の感染確認例の出現は約1ヶ月ぶり。

 患者は慢性疾病を持つマカオ人の男性(75)で、前月(3月)30日に友人と中国本土を旅行で訪れ、中国本土滞在中の4月19日に発熱、咳、胸部痛などの体調不良が出現したが、医師の診断を受けることはなく、以降も症状は持続。その後、21日にマカオへ戻った後公立総合病院の仁伯爵綜合醫院を受診し、同院での検査で右上肺に肺炎が認められ、22日にサンプル検査の結果がレジオネラ・ニューモフィラ抗原陽性であることが明らかとなり、肺炎を伴う在郷軍人病と診断されるに至った。目下、患者の容体は安定しており、同行の友人に体調不良はないという。

 SSMによれば、在郷軍人病はレジオネラ属菌が引き起こす感染症の一種で、菌を含む水が空調などを通じて飛散することによる空気感染すると考えられているとのこと。病名の由来は1976年に米国フィラデルフィアで開催された在郷軍人大会で集団発生したことによる。レジオネラ属菌は多様な環境下に存在するが、20〜45℃の温水で成長しやすく、水のタンク、スパプール、噴水、家庭で用いられる医療用吸入器などから見つかることも多いとのこと。症状としては、発熱、空咳、呼吸困難、倦怠感、頭痛、筋肉痛、腹痛、下痢などが挙げられ、抗生物質による治療が可能とのこと。

 マカオで在郷軍人病の感染者が見つかるのは極めて稀なケースだが、昨年(2024年)については3月に1例、4月に4例、5月に1例、8月に1例、9月に1例、10月に1例、11月に2例、12月に1例の感染確認があり(計10例)、このうち8人が潜伏期間中に中国本土または香港滞在歴があった。近年の感染確認例の推移は2018年が5例、2019年が2例、2020年が6例、2021年が3例、2022年が1例、2023年が1例。

 SSMは今回の発表に合わせ、水回りや加湿器、呼吸器用医療機器の使用にあたっての注意などを挙げ、広く公衆に対して適切な在郷軍人病予防策を講じ、感染リスクを軽減するよう呼びかけを行った。

マカオの公立総合病院として知られる仁伯爵綜合醫院(資料)=2025年2月本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  このほどマカオ金融管理局が公表したマカオの銀行業に関する統計資料によれば、利息差額の拡大やその他…
  2.  マカオ政府衛生局(SSM)は1月14日、同月12日にマカオ域内で今年2例目となる輸入性デング熱感…
  3.  マカオ司法警察局は1月13日、中国人(中国本土居民)の男3人が動画共有サイトを使って「カジノ賭博…
  4.  世界最大のカジノ都市として知られるマカオ。いわゆる「カジノ税」はマカオ政府の歳入の実に8割を占め…
  5.  マカオ政府衛生局(SSM)は1月13日夜、同日マカオ域内で今年初めてとなる輸入性ジカ熱(ジカウイ…

ピックアップ記事

  1.  マカオ特別行政区政府は11月20日、マカオ立法会に「2026年度財政年度予算案」法案を提出した。…
  2.  今年(2025年)に入って以降、マカオ政府が新交通システム「マカオLRT」の新路線計画を相次いで…
  3.  仏ミシュラン社は3月13日、香港・マカオでも高い知名度と信頼性を誇る人気グルメガイド「ミシュラン…
  4.  マカオ治安警察局は1月4日、昨年(2025年)通期の各種出入境関連統計の速報値を発表。  …
  5.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  5.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2026年1月号
(vol.151)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun