マカオ、架空の恐喝被害を自作自演の中国人の男逮捕…カジノの負けを取り繕う目的

 マカオ司法警察局は6月5日、マカオで架空の恐喝被害をでっち上げたとして、中国人(中国本土居民)の自称無職の男(40代)を虚構犯罪(狂言)で逮捕したと発表。

 同局によれば、同月4日午後、上述の男から同日未明にコタイ地区のカジノでゲームをした際、司法警察をなのる2人組の男に施設外へ連れ出され、6.9万香港ドル(日本円換算:約126万円)相当のゲーミングチップを恐喝された上、調査と称してマカオ半島にあるマンションの部屋へ連れて行かれ、しばらくして解放されたとする通報が寄せられたとのこと。

 通報を受けた同局が男の説明に沿って事件発生地点とされる場所付近の監視カメラ映像や「天眼」と呼ばれる公共エリアの監視システムを通じて捜査を進めたところ、男が他人と接触しておらず、カジノ内にいたことが明らかとなり、虚偽の通報である疑いが浮上。その後、同局が男に事情を聞いたところ、通報内容がすべて虚偽であることを認め、中国本土で友人から資金繰り目的で7万香港ドル(約128万円)を借りたが、これマカオへ持ち込みカジノで全額負けてしまったため、友人への説明を取り繕うため、警察から証明を受け取ることを思いついてやったなどと供述。同局では、男を虚構犯罪の罪で検察院送致する方針。

 マカオでは、これまでにもしばしば同様の事案が報告されている。

マカオ司法警察局(資料)=本紙撮影

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