マカオ衛生当局、夏休みシーズン控え市民に外遊時のデング熱感染予防対策呼びかけ

 マカオ政府衛生局(SSM)は7月3日、市民の外遊とインバウンド旅客が増える夏休みシーズンを目前に控え、東南アジアの人気のデスティネーションや周辺にデング熱の高発生地区が多くあり、ボーダーを跨ぐ感染リスクが高まるとし、市民に対して屋外活動や外遊時、例え短い時間であってもしっかり感染予防策を講じるとともに、マカオの自宅周辺における蚊の発生源の除去にも取り組むよう呼びかけを行った。

 同局によれば、デング熱はヒトスジシマカが媒介となるデングウイルスによる感染症で、マカオにおける前月(6月)の蚊の繁殖指数(誘蚊産卵器指数)は62.6%となり、ヒトスジシマカの活動が活発であることを意味し、伝播リスクが高まっているているとのこと。

 マカオにおける今年(2025年)のデング熱感染確認例は7件で、いずれも輸入性感染例(患者にタイ、フィリピン、ベトナム、ミャンマー、ブラジル滞在歴)だった。同局では、過去1週間、広東省では26件のデング熱感染確認例があり、このうち18件が当地感染例(中山市8件、仏山市7件、雲浮市2件、広州市1件)だったほか、東南アジア各地の年初来の感染確認例はシンガポールが2545件、マレーシアが2万4121件、ベトナムが2万3248件、タイが1万5675件に上っていることを挙げ、人の流動が激しい夏休みシーズンにマカオのデング熱伝播リスクが高まることから、当局として蚊の駆除の頻度を上げ、また発生源の除去を強化して臨むと同時に、東南アジア及び近隣地区における流行状況を注視しながら、適切な準備を講じるとした。

マカオ外港フェリーターミナルに掲出されている外遊先でのデング熱への注意を呼びかけるサイネージ(資料)=2024年8月本紙撮影

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