マカオ、2025年2Qの総体失業率は1.9%…月給中位数下落に

 マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は7月31日、今年第2四半期(2025年4〜6月)の雇用統計を公表。

 マカオの今年第2四半期の総体失業率は1.9%、マカオ居民(マカオ居民IDカード保有者、いわゆるローカル)に限った失業率は2.5%で、いずれも前の四半期(2025年1〜3月)と同。

 今年第2四半期における就業人口は37.27万人、ローカルに限ると28.16万人で、前の四半期からそれぞれ900人、1400人増。業種別の就業人口動向では、運輸・倉庫業(1.73万人)と建設業(1.55万人)でそれぞれ1600人、1500人増。一方、ホテル・飲食業(2.72万人)は1000人減だった。

 このほか、今年第2四半期の就業人口全体の月給中位数は1万7800パタカ(日本円換算:約32.8万円)、マカオ居民に限ると2万パタカ(約36.8万円)で、前の四半期からそれぞれ1000パタカ(約1.8万円)、1500パタカ(約2.8万円)下落した。

 今年第2四半期と前回調査(2025年3月〜5月)との比較では、総体失業率(1.9%)、ローカルに限った失業率(2.5%)、総体就業不足率(1.6%)がそれぞれ横ばい、ローカルに限った就業不足率(2.0%)は0.1ポイント下落。就業人口は37.27万人、ローカルに限ると28.16万人となり、それぞれ300人、600人減。失業人口は7300人で、失業前まで小売業、建設業、ゲーミング(カジノ)業に従事していた人の数が多くを占めた。初めての職探しをする人が占める割合は2.6ポイント上昇の11.0%。

 就業調査の統計対象はマカオ半島、タイパ・コロアン島にある住宅の居住者(学生寮や高齢者入所施設等のグループホームを除く)で、域外からマカオへ越境通勤する マカオ居民及び海外労働者は含まれない。出入境資料を元に今年4〜6月のマカオ居民及び海外労働者の越境通勤者数は約10.67万人と推計され、これを含むマカオの総労働力は前回調査から200人増の48.67万人。

 インバウンド依存度の高いマカオ経済はコロナ禍で長期低迷を余儀なくされ、ローカルの失業率は2022年6〜8月期に過去最悪の5.5%を記録。2023年の年初からはアフターコロナでインバウンド旅客数が急回復し、人材需要にも好影響が及んでいる状況で、直近の失業率はすでにコロナ前水準まで戻っているほか、コロナ禍では雇用の調整弁として大幅減となった海外労働者数についても増加に転じている。

マカオの町並み(資料)=2024年11月世界遺産セナド広場にて本紙撮影

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