マカオ税関が密輸品供給拠点の摘発実施…未成年者の運び屋従事も明らかに
- 2025/7/31 14:40
- 社会・政治
澳門海關(マカオ税関)は7月29日、違法な運搬活動(いわゆる運び屋行為)の趨勢に関する情報収集・分析を進めるとともに、取り締まり強化して臨む中、同月28日、マカオ半島北部に所在するビル内で運び屋向け商品供給拠点1ヶ所に対する摘発を実施したと発表。
マカオ半島北部については、中国本土との主要な陸路の玄関口・關閘イミグレーション(通称:ボーダーゲート)に近い位置にあることから、以前から両地の間を往来する運び屋相手のビジネスを行う店舗や倉庫などが存在すると指摘されており、当局が高頻度でパトロール及び摘発を行っている。
28日午後、税関職員が運び屋向け商品供給拠点の疑いがあるテナントを調査していたところ、テナント内から出てきた運び屋とみられるの男1人が關閘イミグレーション方面へ向かったため、追跡。この男が關閘イミグレーションのマカオ側から中国本土側への出境ルート条にある税関検査場を通過した際、呼び止めて携行品の検査をしたところ、中古電子製品を所持していたことがわかり、男は税関の調べに対し、運び屋行為に従事したことを認めたという。
これを受け、ターゲットのテナントの摘発に着手。店には責任者の女1人がおり、中古ノートパソコン278台と中古電子製品900個、市価およそ18万パタカ(日本円換算:約330万円)相当分がを発見発見に至った。

当該店舗の責任者の女は60歳、運び屋の男は14歳で、税関では店舗の責任者の女が運び屋を組織してマカオから中国本土への密輸出することにより正当な貿易活動の規制逃れを企図し、また発見に至った商品の出どころを証明する書類を提示できなかったとし、対外貿易法違反で起訴するとともに、違法就労で労工事務局に通報したほか、営業許可証なし運営も判明し、財務局が調査を進めるとのこと。未成年の運び屋の男については、保護者に連絡した上、教育当局がフォローアップを行うとした。
アフターコロナでマカオと外地の往来が正常化した一昨年(2023年)の年初以来、マカオでは運び屋が絡む密輸事案がの摘発が頻発。未成年が関与するケースも相次いでいる。
税関では、市民に対して報酬を目当てに運び屋行為へ従事しないよう繰り返し呼びかけを行っており、今後も取り締まり戦略を随時調整しながら全力を挙げて運び屋行為の撲滅に取り組む考えを示した。
