マカオ税関、運び屋による密輸事案を1週間で8件摘発…着衣の下や越境自家用車内に中古電子製品や生きたカメなど隠す
- 2025/11/3 20:50
- 社会・政治
澳門海關(マカオ税関)は11月2日、違法な運搬活動(いわゆる運び屋行為)に対してIT技術を採用するなど水際における法執行を強化して臨む中、直近1週間(10月24日から30日まで)にマカオと中国本土との間の主要な陸路の玄関口にあたる關閘及び青茂イミグレーションで運び屋による密輸事案を8件摘発したと発表。
発見に至った密輸品の内訳は、中古電子製品271点、生きたカメ20匹、動物の毛皮95キログラム、中国白酒1.5リットルで、すべてマカオから中国本土への密輸出事案だったとのこと。
事前警戒アラートをきっかけに検査対象とした越境自家用車の車内に活カメと動物の毛皮が隠されていた事案が1件あったほか、残る7件については出境ルート上にある税関検査場において徒歩での通関者の不自然な様子などから検査対象として呼び止めた人物が着衣の下や携行品に偽装を施すなどして隠したものをそれぞれ発見に至ったものという。

上述の8件の密輸事案に関与した8人は30〜71歳のマカオ居民及び中国本土居民で、税関では、全員を対外貿易法違反で起訴。このうち、絶滅危惧種の密輸を図った1人についてはワシントン条約違反でも起訴し、当該薬品は市政署に引き渡し、同局が処理を進めるとした。
一昨年(2023年)初頭のウィズコロナ転換による水際措置の緩和に伴い、マカオと中国本土、香港との相互往来が容易になって以降、いわゆる運び屋が絡む密輸入、密輸出事案が摘発されるケースが増えており、物品を着衣の下に隠すなどの手口や越境自家用車の悪用が目立つ。
税関では、市民に対して出入境における携行品の出入りに関する法令を遵守し、報酬を目当てに運び屋行為へ従事しないよう重ねて呼びかけを行うとともに、今後も水際における各種取り締まりを強化して臨む考えを示した。























