マカオ、週次の歩行者による道路横断違反の検挙数は89件…前週から横ばい、12週連続2桁に

 マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進む中、歩行者の禁止場所や赤信号での道路横断行為が目立っており、交通事故リスクの増大につながる懸念から大きな社会的関心事のひとつとなっている。

 マカオ治安警察局は12月5日夜、同局として道路安全維持へ取り組み、歩行者の違反行為に起因する交通事故の減少を目的としたマカオ各所で監察及び違反行為に対する取り締まりを継続する中、直近1週間(11月24日から30日まで)で歩行者による道路横断違反を89件検挙したと発表。前週から横ばいで、12週連続で2桁を維持した。

 アフターコロナでマカオと交通文化や習慣が異なるインバウンド旅客や海外労働者の数が回復する中、同局はパトロール及び取り締まりのほか、違反頻発地点への大型標識の設置やSNSへのマカオの交通ルールに関する啓蒙動画掲載といった対策を講じている。

 同局によれば、マカオの道路交通法の規定により歩行者は横断歩道など適切な横断用表示のある場所で道路を横断することが求められ、また信号機のある場所では信号の指示に従う必要があり、付近50メートル以内に横断表示のある場所がないところでは車両の通行に影響がない場合に最短距離での横断できるとしたほか、道路使用者は交通を阻害してはならず、他の道路使用者の安全や利便性に影響を及ぼしてならないとし、違反した場合は300パタカ(日本円換算:約5810円)の罰金が科されるとのこと。

 同局公表の最新統計を参照すると、今年1〜10月累計の違法道路横断検挙件数は前年同時期から3.11%増の6889件、歩行者が絡む交通事故件数は19.00%増の501人に上った。同局では歩行者に対し、自身及び他の道路使用者の安全な通行を確保するため、不適切な道路横断や交通阻害行為をせず、必ず横断歩道や歩道橋等といった道路横断設備を使用すること、また運転者に対しても路面状況に留意し、安全な車間距離とスピードを保ち、人と車で譲り合い、共に安全な道路環境作りを進めるよう繰り返し呼びかけを続けている。

マカオ治安警察局が違反頻発地点のひとつで実施した歩行者の道路横断違反に対する取り締まりの様子=マカオ半島・東望洋新街付近(写真:マカオ治安警察局)

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