マカオ航空、年内の成田線増便を計画=週4便から毎日運航へ

マカオと日本を結ぶ直行便を運航している唯一の航空会社、マカオ航空の鄭岩社長は3月17日、今月(3月)29日の大阪(関西国際空港)線のデイリー化に続き、東京(成田国際空港)線でも今年(2015年)末を目標にデイリー化を計画していることを明らかにした。

マカオ航空の成田便は過去にデイリー運航を行っていた時期もあるが、2012年秋以降の日中関係の複雑化を受け、搭乗率が3割にまで落ち込んだことから、2013年1月に週2便へ大幅な減便を行った。その後、同年4月から週4便となり、現在に至っている。

昨今、マカオでは円安などを背景に日本渡航がブームとなっており、マカオから日本を訪れる訪日旅客需要の高まりで、日本線は定期便、チャーター便ともに高い搭乗率をキープしているとされる。

マカオの日刊紙「澳門日報」が3月18日付紙面で報じた内容によると、マカオ航空の保有機材は現在15機(いずれもエアバス製A321型7機、A320型3機、A319型5機)で、今後、新造機の追加により今年中に17機、2018年までに24機体制となる予定という。同社では、マカオへ乗り入れるLCC(格安航空会社)の増加やハブとするマカオ国際空港と香港、広州、シンセン、珠海の近隣空港間競争が激化する環境の中、保有機材の増をバックに、需要の高い東南アジア(タイ、ベトナム)及び北東アジア(日韓)線の拡大など、ネットワークの見直しを図ることで対抗する考え。

マカオ航空はマカオに本拠地を置くマカオを代表するフラッグシップキャリアで、中国4大航空会社の一角にあたるエアチャイナ(中国国際航空)が7割弱、マカオ特別行政区政府が2割強の株を保有する。世界的なアライアンスには加入していないが、エアチャイナ、全日空、アシアナ航空、タイ国際航空といったスターアライアンス系航空会社を中心にコードシェアを行い、マイレージサービスではエアチャイナ、全日空と提携している。

全日空とコードシェアを行うマカオ航空の東京(成田国際空港)直行便(資料写真)=マカオ国際空港—本紙撮影

全日空とコードシェアを行うマカオ航空の東京(成田国際空港)直行便(資料写真)=マカオ国際空港—本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  澳門海關(マカオ税関)は4月28日、各イミグレーション施設で検査体制の強化を図り、違法な運搬活動…
  2.  マカオ政府統計・センサス局が4月26日に公表した資料によれば、今年(2024年)3月の総合消費者…
  3.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…
  4.  マカオ司法警察局は4月26日、前月(3月)コタイ地区の統合型リゾート(IR)併設カジノ場内にある…
  5.  澳門海關(マカオ税関)は4月26日、世界知的所有権機関(WIPO)が制定した「世界知的財産の日(…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  5.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  3.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  4.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  5.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun