マカオ、小学1〜4年生は「留年なし」に…形成的評価を主とした新制度へ移行

 マカオでは小学校から初中(日本における中学校に相当)でも学習成績を理由に進級が認められない場合(いわゆる留年)がある。

 マカオ特別行政区行政会は7月23日、非高等教育における学生の評価制度を規定する法律の改正案を公表した。

 新制度は学校が学生に対して多元的な能力を伸ばすことを促し、形成的評価を主とするもの。また、小学1〜4年生については留年を認めず、小学5〜6年生は全体の4%まで、中学1〜3年生は8%までとするよう規定。ただし、出席率が規定に満たない場合は教育当局へ留年許可を申請できる。このほか、学生の利益と需要を考慮するとして「飛び級」についても盛り込まれた。

 新制度は2021年9月スタートの学年から適用されるが、前倒し実施することも可能としている。

 なお、マカオでは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)防疫対策の一環として、1月下旬の春節(旧正月)前に公立・私立の別なくすべての学校が休校となり、各学校がインターネットを活用したオンライン自宅学習支援を行ってきた。その後、5月4日から6月1日にかけて段階的に小、中、高までの授業が再開。マカオの学校は9月スタートのセメスター制(前期・後期制)で、学校再開時点では後期の途中にあたり、学年末の7月が迫る状況だった。休校期間の長期化を受け、教育当局は休校前までの成績などを考慮して通期の総合評価を行い、進級可否判断に慎重を期すよう各学校に求めていた。

マカオでは5月4日から6月1日にかけて段階的に小、中、高までの授業が再開に(資料)=2020年6月1日(写真:GCS)

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