マカオ税関が運び屋向け密輸品供給拠点摘発…冷凍鶏もみじ約660kg発見
- 2025/5/29 18:41
- 社会・政治
澳門海關(マカオ税関)は5月28日、違法な運搬活動(いわゆる運び屋行為)の趨勢に関する情報収集・分析を進めるとともに、取り締まり強化して臨む中、同日午後、マカオ半島北部に所在するビル内に開設された運び屋向け商品供給拠点1ヶ所を摘発したと発表。
マカオ半島北部については、中国本土との主要な陸路の玄関口・關閘イミグレーション(通称:ボーダーゲート)に近いことから、以前から両地の間を往来する運び屋相手のビジネスを行う店舗や倉庫などが存在すると指摘されており、当局が高頻度でパトロールや摘発を行っている。
税関によれば、摘発対象となったテナント内には現場責任者の男が1人がおり、中から輸入に必要な書類のない冷凍鶏もみじ(鶏の足先の部分)約660キログラム、市価およそ1.5万パタカ(日本円換算:約27万円)相当を発見したとのこと。

現場責任者の男(27)はマカオ人で、税関ではこの男が運び屋を組織して中国本土へハンドキャリー方式で密輸出することにより正当な貿易活動の規制逃れを企図したとし、対外貿易法の関連規定に基づき行政違反手続きを開始するとともに、食材については廃棄処分にしたという。また、食材の保管状況(温度管理)が食品安全法に触れる可能性があるとして市政署に通報。さらに、営業許可証なしで運営がなされていたことも発覚し、財政局にがフォローアップを進めるとした。
アフターコロナでマカオと外地の往来が正常化した一昨年(2023年)の年初以来、マカオでは運び屋が絡む密輸事案がの摘発が頻発。昨年から直近にかけてマカオから中国本土への密輸出で摘発されたケースについては、冷凍肉類や活ロブスターといった食材と中古スマホやパソコン用のCPUといった電子製品が目立っている。冷凍鶏もみじに関する摘発事案は約2週間ぶり。
税関では、市民に対して報酬を目当てに運び屋行為へ従事しないよう再三の呼びかけを行っており、今後も取り締まり戦略を随時調整しながら全力を挙げて運び屋行為の撲滅に努める考えを示した。























