偽チップ行使で3名検挙―額面18万香港ドル分

マカオ政府司法警察局はコタイ地区のカジノで額面18万香港ドル分(日本円換算:約236万円)の偽チップを換金しようとした中国広西チワン自治区及び浙江省出身の男性2名とマカオ出身の運転手役1名の計3名を6月19日、20日に相次いで検挙したと発表。調査によると、3名は同じ犯罪組織のメンバーで、これまで3年間にわたって同様の手口を繰り返してきたという。

事件の発端は6月19日に広西チワン省自治区出身の容疑者がコタイ地区のカジノで額面9万香港ドル分のチップを換金しようとした際、職員に偽チップを見破られたことから現場から逃走。翌20日、浙江省出身の容疑者が同額面のチップを同じカジノの換金所へ持ち込んだ際に警備員に取り押さえられ、駆けつけた司法警察局に検挙された。検挙された2名によると、組織から命じられてやったと供述していることから、当局では指南役の割り出しを急いでいる。

マカオ籍の運転手役はタクシー運転手で、組織メンバーの送迎を1回あたり200から300香港ドルで引き受けていたという。

また、調べによると、広西チワン省自治区出身の容疑者については、2011年に新口岸地区のカジノで別の仲間ら2名と偽の額面5千香港ドル分のノンネゴチップを行使して掛けを行い、50万香港ドル以上の勝ちを得ていたことも分かっている。

司法警察局によると、今回使用された偽チップは非常に精巧に作られており、肉眼での真贋判断が難しいという。また、今年4月初めに発生した2件の偽チップ事案で使われたものと類似していることから、同一組織による犯罪の可能性もあると見て調査を進めている。

カジノチップとバカラのゲーミングテーブルのイメージ(資料)—本紙撮影

カジノチップとバカラのゲーミングテーブルのイメージ(資料)—本紙撮影

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