マカオ、19年6月のインバウンド旅客数約310万人…対前年18.9%増=1〜6月累計も20.6%増

近年、訪マカオ旅客数は安定的な右肩上がりで推移している。マカオ政府統計調査局は7月22日、今年(2019年)6月の訪マカオ外客数(インバウンド旅客数)統計を公表。月次のインバウンド旅客数は前年同月から18.9%増の309万5853人(延べ、以下同)だった。

今年6月のインバウンド旅客全体のうち、宿泊を伴う旅客は前年同月から5.7%増の152万8419人、日帰り旅客は35.4%の大幅増となる156万7434人。日帰り旅客が全体に占める割合が6.2ポイント上昇したことから、旅客の平均滞在時間は0.1日短い1.2日となり、宿泊を伴う旅客と日帰り旅客はそれぞれ横ばいの2.2日、0.2日だった。

国・地域別で最多だったのは中国本土旅客で、19.9%増の210万0557人。個人旅客に限ると14.9%増の93万1260人。中国本土旅客が全体に占める割合は67.9%。

その他の国・地域では、人数が多い順に香港が24.3%増の62万3114人、台湾が1.3%増の9万4078人、韓国が5.1%増の6万0753人、フィリピンが59.9%増の4万2356人、日本が1.1%増の2万5151人。

入境ルート別では、港珠澳大橋が加わった(昨年10月24日開通)こともあり、陸路が51.5%の大幅増となる223万9627人。陸路の内訳では、マカオ半島北部の關閘が21.7%増の155万0024人、港珠澳大橋が陸路全体の21.3%にあたる47万6100人。一方、港珠澳大橋という新たな競合ルートが現れたこともあり、海路は36.2%減となる47万6100人にとどまった。空路は15.2%増の31万1163人。

今年1〜6月累計の訪マカオ旅客数は前年の同じ時期から20.6%増の2028万4633人。宿泊を伴う旅客は8.2%増の948万5827人、日帰り旅客は34.2%増の1079万8806人。国・地域別では中国本土旅客が22.3%増の1431万4457人で、全体の70.6%を占めた。その他の国・地域では、人数の多い順に香港が23.2%増の369万4910人、台湾が2.0%増の53万5597人、韓国が6.2%増の45万0140人、フィリピンが45.4%増の22万4989人、日本が10.7%増の17万5068人。

昨年通期のインバウンド旅客数は前年から9.8%増の3580万3663人で、前年に続き過去最多を更新。国・地域別で最多だったのは中国本土旅客で、前年から13.8%増の2526万0556人。中国本土旅客が全体に占める割合は70.6%だった。

なお、マカオのカジノ監理当局DICJが7月1日に公表した資料によれば、今年6月の月次カジノ売上は前年同月から5.9%増となる238.12億マカオパタカ(日本円換算:約3190億円)、1〜6月累計では0.5%減の1495.03億マカオパタカ(約2兆0026億円)で、インバウンド旅客数増による効果は限定的だったことが伺える。

港珠澳大橋のマカオ側と香港側のイミグレーション施設と往来するシャトルバスに乗り込む乗客=2018年10月24日、港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設内(写真:GCS)

港珠澳大橋のマカオ側と香港側のイミグレーション施設と往来するシャトルバスに乗り込む乗客=2018年10月24日、港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設内(写真:GCS)

関連記事

最近の記事

  1.  インバウンド旅客の大半を中国本土からの旅客が占めるマカオにとって年間最大の書き入れ時のひとつとな…
  2.  マカオ司法警察局は10月7日、勤務中に少なくとも60万香港ドル(日本円換算:約1143万円)分の…
  3.  マカオ政府統計・センサス局は10月7日、今年(2024年)6〜8月期の住宅価格指数を公表。 …
  4.  澳門海關(マカオ税関)は10月6日、同月5日にマカオ国際空港の到着口にある税関検査場で未検疫の大…
  5.  マカオ治安警察局は10月6日、自動車の運転者と歩行者の安全を確保するため、マカオ域内の各所でキッ…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  2.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  4.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  5.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…

注目記事

  1.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年10月号
(vol.136)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun